カート歴3年、48歳遅咲きが魅せた
MOBARA WEST KART CUP最終第6戦
最終戦も幅広い年代のカーターが集まって熱いバトルを展開した
最終戦も幅広い年代のカーターが集まって熱いバトルを展開した
 「MOBARA WEST KART CUP」第6戦(最終戦)が11月25日、千葉県・茂原ツインサーキットで開催された。この日はすっきりと晴れた青空のもと、6クラスのシリーズ最終戦が行われた。そのなかで今回クローズアップするのは、中高年カーターが頑張る「KTミーティング」。3ポイント差で最終戦に突入し、見事にライバルを抑えて初タイトルを獲得したのは、カート歴3年の高梨成次(48)。チャンピオンの味は格別だったという。(敬称略)

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 KTミーティングとは、KT100Sエンジンを搭載しているカートによる入門シリーズで、タイヤもSLタイヤならOKという自由なレギュレーション。茂原ツインサーキットによれば、敷居が高いと思われているレースの敷居を下げて、今持っているカートで気軽に参加できるシリーズを目指して作ったクラスという。レースをためらっている人に参加してもらいたい“ミーティング”なのだそうだ。

 というわけで、本来は体に優しいはずのKTミーティングなのだが、最近は人気も上々で中高年の参加者も多く、なかなか激しいバトルになっている。今年も上位争いは接戦で、ランキング首位の高梨と同2番手の中野耕壱の差はわずか3ポイント。高梨は中野の前でゴールすることだけを考えて決戦に臨んだという。

 タイムトライアルでは高梨が34.526秒でポール獲得。丸山政己(58)が僅差の2番手に食い込んだ。予選ヒート(10周)でも高梨はトップをキープしてチェッカー。柴田澄雄(47)が2位で通過した。
優勝&チャンピオンを祝ってウイニングランをする高梨
優勝&チャンピオンを祝ってウイニングランをする高梨
 そして決勝ヒートでは高梨、丸山、柴田、中野が接近して始まり、2周目に高梨のインを突いた丸山が高梨と接触してコースアウト。高梨は無事に切り抜けてそのままトップでチェッカー。今季3勝目を挙げて、初タイトルを獲得した。「下のクラスとはいえ、チャンピオンになるというのは本当にうれしいものですね。充実した有意義な1年でした」と高梨は喜んだ。

 実は、まだカート歴3年。45歳の時に始めたというからかなりの“遅咲きカーター”だ。最初は遊び気分でカートに乗っていた。そのうち、チームTKCの関係者に誘われてレースに出場することになったという。

 「本気で遊ぶなら最後のチャンスと思って」と高梨。それからは、1カ月半の間に1回走るだけだったのが、2週に1回のペースでカート場に通うことに。東京都葛飾区の自宅から茂原ツインサーキット(千葉県)やイタコモータースポーツパーク(茨城県)は遠かったが、「少しも苦にならなかった」そうだ。

 仕事は建設現場の安全確認をする研究職で神経を擦り減らすが、週末のカートは格好のストレス発散の場になった。

 そんな猛練習のかいあって、KTミーティングでは4戦3勝で2位1回という、ルーキーとしては驚異的な好成績でトップに立った。

 「ますますカートにハマりそうです。来年はSSに挑戦したい。でもSSになれば後ろのほうでしょうね」と高梨は謙遜するが、その口調には余裕も。“熱い48歳”はまだまだ伸び盛りなのだ。

 [茂原WEST CUP第6戦](西コース:1周700m/路面:ドライ)
 ▽KTミーティング(15周)
順  ドライバー(チーム)   予 T
1 高梨成次(T・TKC)   1 1
2 柴田澄雄(T・TKC)   4 3
3 中野耕壱(サンマリノRT) 3 4
4 大野剛(T・TKC)    5 5
5 丸山政己(サンマリノRT) 2 2
6 相川明久(RTシリウス)  7 7
7 氏家政義(T・TKC)   8 6
8 藤巻裕(サンマリノRT)  6 8
 ※予=予選ヒート、T=タイムトライアル順位

中田V&シリーズ2位ゲット

YAMAHA−SS

山内(2)の猛チャージをしのぎ切った中田(5)
山内(2)の猛チャージをしのぎ切った中田(5)
 ○…YAMAHA−SSクラスは第5戦ですでに津野和彦がチャンピオンを決定しており、今回は欠場。最終戦はランキング2位をめぐる中田匡哉(54ポイント)と長内正人(43ポイント)との戦いになった。TT、予選ではベテランの長内がリードしたが、決勝では2番手スタートの若きエースの中田が前半に仕掛け、2人の攻防は2、3、4コーナーと延々と続いた。だが、長内のプレッシャーをはねのけた中田が見事に優勝、シリーズ2位を勝ち取った。来年からの目玉選手になりそうだ。

 ▽YAMAHA−SS(18周)
順  ドライバー 予 T
1 中田匡哉   2 2
2 長内正人   1 1
3 平松元治   3 3
4 長谷川正吾  4 5
5 住岡知紀   5 4
6 外川啓太   7 7
7 斉藤誠    6 6
 ※予=予選ヒート、T=タイムトライアル順位

TTから好調、森本が強さ発揮

レンタルクラス

レンタルクラス表彰式。優勝の森本が満足そう
レンタルクラス表彰式。優勝の森本が満足そう
 ○…手軽に参加できるレースとして徐々に盛り上がっているレンタルクラスは5台が参加したが、TT、予選から好調の森本浩二(34)が決勝も強さを発揮。2位の今澤龍之介(17)にコンマ4秒差をつけチェッカーを受けた。



 ▽レンタルクラス(12周)
順  ドライバー 予 T
1 森本浩二   1 1
2 今澤龍之介  2 2
3 西岡貴樹   3 3
4 半田光史   4 4
5 城隼人    5 5
 ※予=予選ヒート、T=タイムトライアル順位

ダイジェスト

Mini−Rokの決勝。中山(1)が強さを見せた
Mini−Rokの決勝。中山(1)が強さを見せた
 ◇コマーFクラスは3台で行われ、三瓶心(さんべ・しん)と金子来夢の同チーム&8歳対決(スーパーチップス所属)が繰り広げられたが、安定した走りの三瓶に軍配が上がった。

 ◇コマーEXクラスは4台で行われ、松山幸生(7)と石川晴太(11)がタイトル争いを展開。だが、松山はPP(ポールポジション)からスタートしながら決勝(15周)の6周目にメカトラブルのためスローダウン。悔しさのあまりその場で泣き崩れてしまった。これでトップが入れ替わり、石川がトップでチェッカー。逆転でチャンピオンを決めた。

 ◇Mini−Rokクラスは6台で行われ、山中秀馬(11)がポール・トゥ・フィニッシュで5戦4勝。圧倒的な強さでチャンピオンに輝いた。

 ▽コマーF(13周)
順  ドライバー 予 T
1 三瓶心    1 1
2 鈴木智国   3 3
3 金子来夢   2 2

 ▽コマーEX(15周)
順  ドライバー 予 T
1 石川晴太   2 2
2 小田優    3 3
3 小高奈々   4 4
4 松山幸生   1 1

 ▽Mini Rok(15周)
順  ドライバー 予 T
1 山中秀馬   1 1
2 神山僚希   2 2
3 比留間雄彦  3 3
4 戸村恒希   4 4
5 柿沼尚希   5 5
6 塩島和樹   6 6
 ※予=予選ヒート、T=タイムトライアル順位