TTからトップ譲らず! ポール・トゥ・ウイン
IMSP SPEED GAMES第6戦(最終戦)
TIAクラスの表彰台。(左から)2位の菅谷、優勝し初タイトルを獲得した大沢、3位の東
TIAクラスの表彰台。(左から)2位の菅谷、優勝し初タイトルを獲得した大沢、3位の東
 2012 IMSP SPEED GAMES第6戦(最終戦)が2日、茨城県・イタコモータースポーツパークで開催されたが、シリーズチャンピオン争いが最後まで分からないのが「YAMAHA TIAクラス」。ポイントリーダーは今季3勝した大沢信一(43)で72ポイントと一歩リード。続く2番手は東拓生(42)。マシンは仕上げてくるものの、なかなかレース展開が自分のリズムにならず今季はまだ1勝だが、大沢にわずか4ポイント差に詰め寄っている。最終戦のポイントは通常の1.5倍とあって、ランキング3番手の今井佐智夫(50)までがチャンピオンの獲得チャンスがある混戦。そのてんまつは…。(敬称略)

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難しい路面状況

TIAの決勝を走る今井。今回4位でシリーズランキング3位に食い込んだが、「来年は3kg減量して実力で表彰台を狙います!」と意気込んでいた
TIAの決勝を走る今井。今回4位でシリーズランキング3位に食い込んだが、「来年は3kg減量して実力で表彰台を狙います!」と意気込んでいた
 まずはタイムトライアル(TT)。やはりトップ争いは大沢と東。そして、過去2年連続でシリーズチャンピオンを獲得した菅谷浩幸(47)がスポットで参戦し、当然のようにトップ争いに加わってきた。

 この日は気温が上がらず、公式練習ではコースの一部が凍結しているほどで、路面はドライとはいえ、難しいコンディションでの走行になった。ベストタイムが出たのはやはり後半で、残り時間わずかのところで東が34秒523をたたき出してトップになる。

 だが大沢は最終アタックでその東のタイムを上回る34秒284のトップタイムでセッションを終えた。TTから接戦。やはりシリーズチャンピオン争いはこの2人の一騎打ちになりそうだ。

 続く予選ヒート。スタートをうまく決めたのは予選4番手の今井で、同3番手の菅谷の前に出たものの、第2ヘアピンで菅谷と軽く接触し、スピン。

 一方、3番手を奪い返した菅谷は、2番手走行中の東に襲いかかる。冷静に走る大沢は次第に東との差をじわじわと離し始める。チャンピオン争いをする東は2位から落ちるわけにはいかない。しかし3番手の菅谷が果敢に攻め、8周目についに仕掛けた。2コーナーで東を抜き2位に浮上。東は何とか2位を取り返したいところだが、タイムがいまいち上がらず、結局3位フィニッシュだった。

 そしていよいよ決勝ヒート。スタートはPP(ポールポジション)の大沢が落ち着いて先頭に立つ。続いて菅谷、東と予選通りのオーダー。ここでもスタート好調の今井が東の前に出るが、すぐに3番手ポジションを奪い返した。

接触にも動じず

全員集合! 5クラスの最終戦が行なわれ、TIAの大沢をはじめ、コマー60は松山幸生、YAMAHAカデットオープンは湯浅翔太、YAMAHA−SSは山本祐輝、YAMAHAスーパーSSは長内正人がそれぞれチャンピオンに輝いた
全員集合! 5クラスの最終戦が行なわれ、TIAの大沢をはじめ、コマー60は松山幸生、YAMAHAカデットオープンは湯浅翔太、YAMAHA−SSは山本祐輝、YAMAHAスーパーSSは長内正人がそれぞれチャンピオンに輝いた
 その後、2番手走行の菅谷がトップの大沢を攻める。だが大沢は冷静。軽く接触があったものの全く動じず、淡々とトップを走行する。チャンピオンの座がかかる東は何とか2位に上がりたいが、やはりタイムが削れない。

 予選と同様、大沢がじわじわと後続との距離を広げ始める。3番手の東との距離は遠くなるばかりで、2番手の菅谷の勢いもここでストップ。順位が変わらないまま大沢がポール・トゥ・ウインを決め、同時にシリーズチャンピオンも決定した。表彰台で大沢は喜びをかみしめ、東と菅谷からシャンパンファイトで祝福された。

メカニックに感謝

 大沢はTIAクラス歴3、4年。「TTまでは緊張した。チームのみんなにポールさえ獲れれば何とかなると言われ、TTの最終ラップでポールが獲れて本当に良かった。全てはTTに掛かっていた。自分一人では勝てないレースだった。周りのメカニックのおかげです」と初タイトルに夢心地だった。

 ▽菅谷浩幸(2位)「練習しなくても意外とタイムが出たが、練習不足で体力の限界だった。大沢選手にプレッシャーを与えようと思ったけれど、そのプレッシャーをはねのけられ、先に行かれてしまった。今年はあまり練習できなかったので、来年は今年より練習してチャンピオンを狙いたい」

 ▽東拓生(3位)「TTではセッティングを合わせきれず、予選ではキャブレターの調整を誤ってしまった。決勝ではスタート直後を狙うつもりだったが、大沢選手に接触して攻められなかった。チャンピオンのかかる緊張で本来のレースができないまま終わってしまった感じ。今年から導入したTIAの新型フレームの理解に時間がかかり、先行して新型を導入していたライバルに追いつくので精いっぱいだった。来年こそ、今年採ったデータをフル活用してタイトルを獲りたい」
 [IMSP SPEED GAMES最終戦](12月2日/イタコMSパーク/1周700m/路面:ドライ)
 ▽YAMAHA TIA
順 ドライバー(チーム)     予 T
1 大沢信一(RS神野)     1 1
2 菅谷浩幸(BEMAX)    2 3
3 東 拓生(MACS)     3 2
4 今井佐智夫(パワーステージ) 4 4
5 目黒一敏(パワーステージ)  5 5

 ▽YAMAHAカデットオープン
順 ドライバー 予 T
1 上原拓和  1 1
2 湯浅翔太  2 2
3 今宮優杏  3 3
4 東 慶一郎 4 4

 ▽YAMAHAエンジョイ
 順 ドライバー 予  T
 1 丸山浩伸  2  4
 2 中野能孝  3  3
 3 菅野祐介  NF 1
 4 穴見和憲  5  8
 5 日向寺 隆 4  7
 6 春山茂明  9  6
 7 大洞雅幸  6  9
 8 戸村欣司  8 10
 9 浅川晋宏 NF 11
10 武本博文  1  2
11 柴田澄雄  7  5

 ▽SSオープン
 順 ドライバー 予  T
 1 長内正人  2  3
 2 大堀佳祐  1  4
 3 山本祐輝 10  2
 4 長戸和也  9  1
 5 笹本康伸  3  7
 6 今川涼太  4  8
 7 理崎勇夫  7  9
 8 阿部健太  8 10
 9 平塚軍馬  6  5
10 新村秀樹  5  6

 ▽コマー60
順 ドライバー 予 T
1 小田 優  1 1
2 塚田 翔  2 2
3 川村 慧  3 4
4 伊藤大空 NF 3

 ▽エキシビション
順 ドライバー T
1 小野尾 司 2
2 松崎 稔  1
3 額賀由里子 −
4 額賀和也  4
5 坂入良幸  5
6 秋山正夫  3
 ※予=予選、T=タイムトライアル順位、NF=フィニッシュせず

 ▽ガールズ
順 ドライバー
1 森ジャスミン
2 高橋明珠
3 辻田 慈
 ※ベストラップ順位