現役への未練と苦しみ
第81回
1991年オランダGPの高田孝慈の走り(16)。怪我から復帰3戦目のレースで高田は、トップから54秒遅れの19位でフィニッシュした。90年のドイツGPの怪我の影響で91年は思うような成績を残せなかったが、このレースから高田のライダー人生を掛けた戦いが続くことになる。(写真/赤松孝)
1991年オランダGPの高田孝慈の走り(16)。怪我から復帰3戦目のレースで高田は、トップから54秒遅れの19位でフィニッシュした。90年のドイツGPの怪我の影響で91年は思うような成績を残せなかったが、このレースから高田のライダー人生を掛けた戦いが続くことになる。(写真/赤松孝)
 「読みましたよ。あの記事」

 そう言って電話がかかってきたのは、つい数日前のことだった。

 高田孝慈は、先週ぼくが書いた「引退に心揺れる高田」という記事を読んで電話をかけてきたのだ。

 引退。

 この言葉を高田自身が初めて口にしたのは8月、イギリスGPの時だった。

 アップダウンとタイ.....
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