ドイツGP大クラッシュ以来、欠けていたのは“悔しさ”だった。
第85回
1990年の西ドイツGPで怪我をした右足は、高田孝慈からいろんなものを奪い去っていった。写真を見るとわかるのだが、不必要に外側に向いた右足と、そのために削れる爪先。これが復帰した高田を最後まで苦しめることになった。(写真/赤松孝)
1990年の西ドイツGPで怪我をした右足は、高田孝慈からいろんなものを奪い去っていった。写真を見るとわかるのだが、不必要に外側に向いた右足と、そのために削れる爪先。これが復帰した高田を最後まで苦しめることになった。(写真/赤松孝)
 「やめちゃうんですか?」。そして、ひと呼吸置いて彼は、「まだ、完全燃焼していないじゃないですか?」と少し怒ったようにいった。

 チーム竹島の活動休止、そして高田孝慈の来年3月での引退を知った上田昇の言葉だ。「完全燃焼していないのかな?」とぼくがいうと、「全然ですよ」とたたみかけるように上田はも.....
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