【ペンネーム】からす(広島県)
【Question】ドイツ語では、ミヒャエル・シュマッハーと読むらしんだけどドイツ語、イタリア語、フランス語では、どうゆうふうにアルファベットで書くんですか?

【ペンネーム】柴犬(東京都)
【Question】青年的な質問をして、すみませんが、ミハエル・シューマッハは一般的(世界的)にどう呼ばれているのですか? TV中継を見ていると、ミハエルやシューマッハは日本的には有名ですが、中継中に三つも四つも呼び名が変わり、かなり「ややっこしい」です(シューやシューミ、亜久里さんまでマイケルだかマイコーだかと呼び出して、わけ解らないです! ちなみにフランス語圏の今宮さんは、どう呼んでいるのですか?

【ANSWER】
 レギュレーションや技術の少し難しい話が続いたので、今回はドライバーの呼び方についての質問を選んでみました。たしか、Q&Aコーナーができた当時にもお答えした話題です。

 ”からす”さん、ミハエル・シューマッハーはどの国に行っても Michael Schumacher と書きます。ただし、スペルが同じでも国によってアルファベットの発音が異なるため、読み方に違いが出てしまいます。おっしゃるとおり、ドイツ語ではMichael は“ミヒャエル”に近い発音になりますが、彼自身、デビューした当時に「マイケルと呼んでほしい」と言ったため、F1現場ではみんな“マイケル”と呼んでいます。“柴犬”さん、フランスの人たちもマイケルって呼んでいますヨ。

 日本の新聞や雑誌では各出版社・媒体によって、その人が生まれ育った国でどう発音するのかを基本に、それにできるだけ近い形で“カタカナではどう表記するのか”ということを統一しています。外国語の発音は完璧にカタカナに置き換えることができない場合も多く、媒体によって多少の違いが出てしまったりしますが、シューマッハーの場合、たいていはミハエル・シューマッハーです。

 ただ、テレビの中継は“表記”ではなく話し言葉で行なわれるので、みなさん、普段、自分が使っている呼び方をされるのだと思います。またF1現場では、ドライバーに直接声をかける場合、名字に”ミスター”をつけて呼ぶことは稀で、たいていファーストネームで呼びます(名字の呼び捨てが失礼なのは、日本と同じです)。

 シューマッハーの場合は”マイケル”。それがアメリカ的発音に近くなると“マイコー”にも聞こえます。彼の場合は特に、ラルフとの混同を避けるため、書き媒体でもファーストネームで“ミハエル”と表記される頻度が多いと思います。

 本人を前にしない場合は名字だけで言う場合もありますが、シューマッハーは発音すると長いので“シューミィ”と短縮されることもしばしば。ドイツの人たちもシューミィと呼んでいます。“シュー”で切ってしまうのは日本だけです。

 ドライバーをどんな風に呼ぶのか、いろんな国の人たちが集まるF1では普遍の話題ですが、アイルトン・セナがF3時代、アイルトン・セナ・ダ・シルヴァからアイルトン・セナに選手登録名を変えたのは有名な話。ダ・シルヴァは彼のお父さんの家系の姓ですが、ブラジルではとても多い名前なので”セナ”というお母さんの家系の姓をアイルトンは選びました。

 モントヤは”ファンーパブロ”とファーストネームが長いため”ファン”と短縮されてしまうこともあります。ラテンの国ではたとえば“ジャン−フランソワ”などふたつのファーストネームが合わさったような長い名前でも”ジャン”と短縮することはないのですが、モントヤ曰く「アメリカでは誰もファンーパブロって発音できなかったから(笑)」とのこと。

 以前、F1には”ジャンークリストフ・ブリオン”というドライバーがいて、彼のことはみんな”ジュール”と呼んでいました。どうしてかというと、誰かが間違って「ジュール!」と呼んだ時に、本人が返事をしちゃったからです(きっと、人が好いんですネ)。

 誰が呼んでも絶対に変わらないのは「ミカ」や「キミ」。クルサードは、パドックではよく”DC”と呼ばれています。佐藤琢磨はヨーロッパの人たちにも発音しやすいらしく「タクマ」や「サトー」。親しみを込めて「サトーさん」と呼ぶ人も多数。

 「タク」という呼び方も浸透していますが、イギリスに渡った当時、ダイヤモンドレーシングの人たちは「タコ」って呼んでいたそうです。

 「タコメーターのTachoだから、彼らには発音し易いんですよ。でもタコって、言われたくないでしょ? 日本ではオクトパス(蛸)って意味になっちゃうから、止めてって言ったんだけど(笑)」

 今でも、ダイヤモンドレーシングの人たちに会うと”タコ”って呼ばれてしまうそうです。