オフシーズン振り返り企画の2回目は、引き続き「もて耐」の話題です。

 今年初の試みとして2日間に渡って行われた11時間耐久レースで、大活躍だったのがテルルレーシングチームでした。Aグループ「テルル・MotoUPレーシング」は、新型CBR250RRで富田 一輝/豊島 智博/斉藤 魁/ 藤井 謙汰が挑み、Bグループ「テルル・MotoUPレーシング」は単気筒HondaCBR250Rで、吉野 英夫/渡部 晋/味元 章郎/中臺 翔太/中村 龍之介/富永 太陽で挑みました。
 Aグループは、元全日本チャンピオンで世界グランプリにも参戦経験のある藤井を中心に、これからのレース界を担うであろう若手ライダーたちが集いました。Bグル―プはメカニックや会社スタッフの面々。事前に行われた予選でAグループは1位、Bグループは総合3位で予選通過し、優勝候補に名乗りを上げていました。

 結果、総合優勝を勝ち取ったのはBグループで、2位にAグル―プが入り、1−2フィニッシュを達成したのです。速さではAグループが勝っていましたが、総合力で勝ったBグループが勝利を収めるという、「もて耐」を象徴する結果になりました。

 テルルは、総合デジタルショップを運営する株式会社ピーアップという会社が母体です。最近では“レース”をテーマとしたAndroidスマートフォン「Mode1 RS(MD−03P)を発売したばかり。近年では、SUPER GT に参戦する4輪レーシングチーム「TEAM MUGEN」をサポート。2輪ではモト2に参戦する長島哲太、ワールドスーパースポーツに参戦する大久保光を支援していることでも知られています。
 全日本ロードレース選手権では「テルルレーシング」として「コハラレーシングテクノロジー」とタッグを組み、JSB1000に秋吉耕佑、渥美心、J−GP2中村修一郎、ST600中村龍之介、J−GP3の岡崎静夏が所属。モトバムホンダの榎戸育寛やアジアタレントカップの山中流星も応援しています。

 JP250では藤井がフル参戦し、チャンピオンに輝きました。そのご褒美として、アジアロードレース選手権最終戦タイに行き、支援しているRAMA Honda by T.Pro.Ten10とコラボで参戦していました。
 テルルが2輪レースへの手厚いサポートをしているのは、自身もレース経験があり、ドライバーやライダーをリスペクトして、その育成に心を砕くピーアップの中込正典代表の存在があるからです。

 中込社長は、原田哲也らと同世代の元ライダーで、国際A級昇格を目指してレース参戦をしていましたが、大クラッシュしてマシンを大破。そのバイク代を稼ごうと始めた事業が忙しくなって、ライダー復帰の夢を実現することは叶いませんでしたが、夢を追い掛けるライダーたちを助ける存在になったのです。その姿勢はこれまでのスポンサーの在り方とは違い、トレーニングに対しての支援など、ライダーのスキルアップを含めた支援をしています。何よりも、ライダーの意志を大切に考え、応援の仕方を考えてくれることが特徴でもあります。

 中込社長は「ライダーとしての才能も大事だが、まずは人間性、夢を叶えようとする姿勢を見極めるのだ」と言います。その中込社長の応援を受けたテルルのライダーや社員たちが、一致団結して参戦した2017年もて耐には、テルル旋風が吹き荒れたのでした。来季はもて耐以外でも、支援を受けたライダーたちが、さらなる高みを目指して躍進してくれるはずだと思うのです。