2018年WGP日本GP特別コラム(5)
日本GPで復活優勝なるか?!バレンティーノ・ロッシの走り
日本GPで復活優勝なるか?!バレンティーノ・ロッシの走り
 来週10月19日〜21日に、「2018 FIM MotoGP世界選手権シリーズ第16戦MOTUL日本グランプリ」が栃木県ツインリンクもてぎで開催されます。最大の関心事はマルク・マルケス(25歳・スペイン・ホンダ)のタイトル決定の行方ではありますが、その一方で、絶大なる人気を誇る生きる伝説、バレンティーノ・ロッシ(39歳・イタリア・ヤマハ)の復活も同じくらいに注目が集まっています。
バレンティーノ・ロッシの走り
バレンティーノ・ロッシの走り
 ロードレース世界選手権(WGP)の戦いが、精神的にも体力的にも極限のレベルが求められることを身をもって知っている多くの現役ライダーたちは、39歳のロッシが「あれだけのパフォーマンスができるのはすごい」と称賛を惜しみません。

 そのロッシは、今年3月にヤマハと2年契約を結び、私たちは2020年までその雄姿を見ることができることになります。2017年のモトGPフランスGPで、ヤマハはグランプリ通算500勝を達成しましたが、なんとその内55勝をロッシが挙げていて、その貢献度の高さが話題にもなりました。

 ロッシは「モトGPライダーとして最後の契約になるかもしれない、だが、ライダーとして手応えを感じることができたことで、継続を決めた。来年は40歳を迎える。これまでと同様の強さを保ち続けることは難しくなるかもしれないが、契約継続できたことに感謝している。多くの努力とトレーニングが必要なことを理解しているが、モチベーションは十分」と語りました。
バレンティーノ・ロッシの走り
バレンティーノ・ロッシの走り
 今シーズンは開幕戦カタールGP、第5戦フランス、第6戦イタリア、第7戦カタルニアで3位表彰台を獲得、第9戦ドイツでは2位と上位フィニッシュと、ランキング2位に付けてタイトル争いを繰り広げていましたが、後半戦に向けてちょっと元気がなく、ファンを心配させていました。

 ですが、第15戦タイGPでは新型カウルが持ち込まれたよう。予選でポールポジション争いを見せたロッシは、0.01秒差の2番手タイム。決勝への期待を高めました。そして、トップ争いを見せるのです。

 ロッシは序盤から積極的なレース見せ、5ラップ目にトップ浮上。6周の間、トップを走りました。11ラップ目、ドビツィオーゾとマルケスに抜かれて3番手に後退し、その後チームメイトのマーベリック・ビニャーレス(23歳。スペイン)と3番手争いを繰り広げ、最終ラップの最終コーナーで仕掛けますが、結果4位に。3位にはビニャーレスが入りました。
マーベリック・ビニャーレスの走り
マーベリック・ビニャーレスの走り
 ロッシは「このウィークで大幅に進化することができた。前の数戦よりは各段に良いレースができたと思う。大きな成果を得ることができたと思うが、実際にはまだ足りない。コースが合っていたのか、しっかり考える必要がある」と語りました。ビニャーレスは「このところ苦しい状況が続いていたので、表彰台を獲得に満足している」と笑顔のシャンパンファイトを見せてくれました。
第15戦タイGPで3位に入ったマーベリック・ビニャーレス
第15戦タイGPで3位に入ったマーベリック・ビニャーレス
 ロッシは慎重な構えですが、日本GPでその進化が確信に変われば、ヤマハの反撃が始まる予感がします。モトGP開発にかかわる吉川和多留氏は「ロッシは、マシンの洞察が鋭く、求めるものが的確。そして、彼が望むマシンを仕上げることができたら、必ず結果で応えてくれる」と語っていました。

 日本GPでは、さらに進化したマシンが持ち込まれることになるのでしょうか? ロッシがトップ浮上したときの歓声は、TV画面を通じても伝わってきました。欧州でロッシカラーとなった黄色い旗を振りかざす熱烈なファンたちも、2017年第8戦オランダGP以来となるロッシ勝利の瞬間をかたずを飲んで待っているはず。ヤマハ勢の動向が、タイトル争いをかき回すことになるのは必至。ロッシの笑顔を見ることができるのか注目です。