第381回
WGP、WSBで活躍したノリックは、2007年、全日本ロードに参戦していた。岡山国際サーキットに行くのも初めて。全日本に戦いの場を移したノリックの走りを見るのもこれが初めてだった。到着したのは土曜日のお昼前。サーキットに着くと、「エンドーさん、昼飯食べた?弁当食べて下さいよ」とノリック。そのときに写した写真がノリックを正面から写した最後の写真となった
WGP、WSBで活躍したノリックは、2007年、全日本ロードに参戦していた。岡山国際サーキットに行くのも初めて。全日本に戦いの場を移したノリックの走りを見るのもこれが初めてだった。到着したのは土曜日のお昼前。サーキットに着くと、「エンドーさん、昼飯食べた?弁当食べて下さいよ」とノリック。そのときに写した写真がノリックを正面から写した最後の写真となった
 タビビトは、WGPとWSBという2つのカテゴリーを集中的に追いかけている。年々レースの開催数が増え、日程が重ならないようにカレンダーが組まれるので、両方のカテゴリーを追いかけると、1年のほとんどを外国で暮らすことになる。今年もシーズン前半はそういう状態だったが、後半戦はWGPだけに専念することにした。

 そうなると今度は、思いのほか余裕が生まれてしまう。日本GPから次のオーストラリアGPまで2週間のインターバルがある。この間にWSBは、イタリアと最終戦フランスの2連戦が組まれている。行くとなると相当ハードな行程になるが、行かないと決めてしまうとこうして身を持て余すことになり、先週は岡山国際サーキットの全日本ロードに出かけることにした。

 岡山国際は以前、TIサーキットと言われた。僕がタビビト生活を始めてから完成したサーキットであり、これまで一度も行ったことがない。サーキットにたどり着けば、知り合いもいるし、その後の移動の足はなんとかなる。それなら新幹線で岡山まで行き、山陽線で吉永まで行く。そこからタクシーで3000円ほど。これがベストな行き方だと聞いたので、その通りに向かった。横浜から岡山までは約3時間。岡山から吉永まで約40分。駅に着いてみると、なんとなんと、サーキットまでの無料のシャトルバスがあって驚いてしまった。

 今回は仕事ではなかったので、土曜、日曜日の2日間、カメラを持ってコースの周りを歩いた。決勝レースはグランドスタンドで観戦した。このレースには高橋裕紀も来ていた。「レースをこういうところで見るのは久しぶり。すごく新鮮でした」と語っていたが、タビビトも同じ感想だった。

 スーパービジョンもなく、見えないところのバトルは実況中継だけが頼りになる。応援している選手が最終コーナーに姿を見せると、応援旗を振り、「いけぇ〜」と絶叫しているファンも多かった。低迷する全日本ロードと言われているが、岡山に集まった1万6000人のファンは思いのほか熱かった。

 レースが終わり、その日のうちに、岡山から新幹線に乗って横浜まで帰ってくることができた。車内で弁当を食べながら、今度はイタリアのWSBの結果が気になって仕方がない。夜12時すぎに我が家に到着。芳賀紀行がチャンピオン争いに生き残っていることを知った。すかさず電話をかける。「最終戦、もう2つとも勝つつもりで走るよ。エンドーさん、フランスで待ってるからね」と言われて言葉もなかった。

 行きたいけれど行けない。いや、行っていけないことはなかったなあ・・・と、ぐずぐずしているタビビトなのである。

■2007年10月4日掲載



 文中にもあるように、一泊分の着替えとカメラを持って岡山国際サーキットに出かけた。新幹線→在来線→サーキットのシャトルバスを乗り継いでサーキットへ。全日本ロードを走るノリックは、さすがにスーパースターだった。ピットウォークが始まるとサインをして握手をしてファンサービスにつとめる。その姿はグランプリを走っているときと何も変わらなかった。この日、ノリックに「今日、一緒に晩メシ行きませんか?」と誘われた。宿泊している旅館がまるっきり違う方向だったので、「また次にしよう」ということになったのだが、行っておけばよかったなあと思うことになるのだ。
2007年9月30日決勝。岡山国際サーキットのスタンドからグリッドに並ぶノリックをパチリ。予選7位。決勝6位。観客席からレースを見るのは久しぶりのことだった
2007年9月30日決勝。岡山国際サーキットのスタンドからグリッドに並ぶノリックをパチリ。予選7位。決勝6位。観客席からレースを見るのは久しぶりのことだった
岡山国際サーキットで開催された2007年全日本ロード第6戦JSB1000は、中須賀克行(ヤマハ)が優勝。渡辺篤(スズキ)2位。徳留和樹(ホンダ)が表彰台に立った
岡山国際サーキットで開催された2007年全日本ロード第6戦JSB1000は、中須賀克行(ヤマハ)が優勝。渡辺篤(スズキ)2位。徳留和樹(ホンダ)が表彰台に立った