第429回
1995年の開幕前にマレーシア・シャーアラムで行われた合同テスト。Marlboroのロゴが入ったレーシングスーツ(トップライダーの証でした)に身をつつむノリックと哲ちゃんと記念撮影のタビビト。あの頃は若かった・・・の一枚
1995年の開幕前にマレーシア・シャーアラムで行われた合同テスト。Marlboroのロゴが入ったレーシングスーツ(トップライダーの証でした)に身をつつむノリックと哲ちゃんと記念撮影のタビビト。あの頃は若かった・・・の一枚
 これからマレーシアへ向かう。いつものことだが、出発前はいろいろ雑用が多く、気がつくと徹夜になっていることが多い。今日もほとんど寝ないまま横浜のわが家を早朝に出発することになった。

 前回のオーストラリアGPから今週のマレーシアGPまで1週間のインターバルがあった。時間はたっぷりあった。おまけにF1日本GPが行われた先週は、トーチュウ紙面でタビビトの出番はなく、久々の完全休養だった。ということで、ますます時間はたっぷりあったはずなのに、あれもこれもできないまま成田空港へ向かうことになってしまったのだ。

 オーストラリアから帰国して数日間は、この半年間で倉庫と化した仕事部屋の片付けに追われた。部屋の中には人が通れる溝が2本。完全に「田」の字になってしまった6畳の仕事部屋は悲惨である。開封していない郵便物がいくつもの山となり、さらに、スーツケースが2個、カメラバッグなどが床を占領、机上もパソコンを1台置けるだけという状態。

 これでは仕事にならないので、一山ずつ整理しながら崩していった。すると、探していた本が見つかり、なくなったと思っていたプリントした写真が出てくる。そこで、ついつい本を手に取り、写真に見入ってしまう。そんな状態が続き、あっという間に2日が過ぎてしまったのだ。おかげで、6畳のうち4畳分くらいは床が見えるようになった。

 そして、そうだそうだ、忘れずにこれを作らなくてはいけない、という封筒が出てきた。それは、自動販売機でたばこを買うために必要な「タスポ」と呼ばれるカードの申請用紙。夏に帰国したときに自動販売機でたばこを買えず、浦島太郎の気分を味わった。そのときにたばこ店で申請用紙をもらったのだが、日本にほとんどいないタビビト、あれから時は過ぎ、そのままになっていたのだ。

 もてぎで開催された先日の日本GPでも「たばこが買えない」とタビビトと外国人は困り果てていた。パドックの売店では、当然のようにタスポがなくても買えるが、夕方以降は店が閉まってしまうので自動販売機でしか買えなくなってしまう。そこでタスポを借りようと思っても、思いのほか持っている人は少なく、日本人メカさんのタスポを借りて何度か購入させてもらった。

 それにしても、タバコを買うのになんでこんなものが・・・と思うし、「何だこれ?」と外国人たちは、たいそう立派なプラスチックのカードを不思議そうに見ていた。外国人が日本に来ると不便なことはたくさんあるのだが、またひとつ増えてしまったようだ。

 これまで、グランプリのために日本に来たガイジンたちの問題のひとつは、自国のハーツやエイヴィスで予約してこないと、日本ではレンタカーを借りられないということだった。事前に予約しておけば、日本の提携先であるニッポンレンタカーやトヨタレンタカーが代行するというシステムになっているのだが、来日してから「あ、もう一台追加しよう」と思っても、「外国人には貸せません」というのだから驚いてしまう。まあ実際のところ、日本で外国人がレンタカーで移動するのは大変だと思うけども・・・。

 ということで、日本GPに来た喫煙家の外国人は、「日本では自動販売機でタバコを買うためにスペシャルなカードが必要なんだ」と自国に帰って報告しているに違いない。そんなことを思いつつ、タビビトはこれからマレーシアに向かうのである。(GPライター)

■2008年10月16日掲載
2002年の後半戦のスタートになったチェコGPの大ちゃん。2ストローク500ccのNSR500から4ストローク990ccのRC211Vに乗り換えた最初のレースだったが、予選はM・ビアッジに続いて2番手。決勝もM・ビアッジに続いて2位。タイヤトラブルがなければ、4ストロークマシンのデビュー戦で優勝できたレースだった。フォルツナ・カラーがタビビトは大好きだった
2002年の後半戦のスタートになったチェコGPの大ちゃん。2ストローク500ccのNSR500から4ストローク990ccのRC211Vに乗り換えた最初のレースだったが、予選はM・ビアッジに続いて2番手。決勝もM・ビアッジに続いて2位。タイヤトラブルがなければ、4ストロークマシンのデビュー戦で優勝できたレースだった。フォルツナ・カラーがタビビトは大好きだった
ヨーロッパのタバコ広告規制でゴロワーズ、フォルツナなどのブランドを持つタバコ会社アルタディスが2005年を最後にレースから撤退した。そのため、アルタディスとパートナーシップを結んでいたヤマハは、2006年はキャメル(JT)にメーンスポンサーが変わった。キャメルもタバコ広告規制のため2006年を最後に撤退した
ヨーロッパのタバコ広告規制でゴロワーズ、フォルツナなどのブランドを持つタバコ会社アルタディスが2005年を最後にレースから撤退した。そのため、アルタディスとパートナーシップを結んでいたヤマハは、2006年はキャメル(JT)にメーンスポンサーが変わった。キャメルもタバコ広告規制のため2006年を最後に撤退した
タマヤンこと玉田誠は、モトGP参戦2年目の2004年にキャメル・ホンダからモトGPクラスに参戦した。このチームは、ホンダ・ポンスとプラマック・ホンダのコラボチームで、ビアッジはミシュラン、タマヤンがブリヂストンという、1チーム2タイヤメーカーという複雑なチーム形態だった。この年のブラジル・リオGPでタマヤンはモトGP初優勝。日本GPで2勝目を挙げた
タマヤンこと玉田誠は、モトGP参戦2年目の2004年にキャメル・ホンダからモトGPクラスに参戦した。このチームは、ホンダ・ポンスとプラマック・ホンダのコラボチームで、ビアッジはミシュラン、タマヤンがブリヂストンという、1チーム2タイヤメーカーという複雑なチーム形態だった。この年のブラジル・リオGPでタマヤンはモトGP初優勝。日本GPで2勝目を挙げた


 今回の復刻タビビトノキのテーマは「タバコ」。タビビトがグランプリを転戦するようになった1990年代は、タバコブランドがグランプリ界を支えていた。その後、タバコ広告規制の中でじょじょに姿を消し、最後までタバコブランドが残ったのは「Marlboro」だった。すでに、2000年代中頃は、タバコ広告禁止の国が多くなり、そういう国ではロゴの部分がバーコードになった。「Marlboro」のロゴがサーキットを走ったのは2008年が最後だった。09年にはタバコブランドが完全に姿を消したが、フィリップモリス社とフェラーリ、そしてドゥカティとのスポンサー関係は続いている。タバコ時代の次はオイル。そして現在は、レッドブル、モンスターエナジーなどのエナジードリンクが主役になっている。