第444回
今回の復刻タビビトノキのテーマに合った写真を探したのだが見つからず・・・。そこで、なんとなく飛行機と旅にまつわる写真を選んでみた。これは英国ドニントンパークの定番。隣接するイーストミッドランド空港に着陸する飛行機とライダーたち。もしくは、飛び立つ飛行機とライダーたちという写真が撮れる。来年からはドニントンパークでグランプリが復活するので、こういう写真を狙ってみたい
今回の復刻タビビトノキのテーマに合った写真を探したのだが見つからず・・・。そこで、なんとなく飛行機と旅にまつわる写真を選んでみた。これは英国ドニントンパークの定番。隣接するイーストミッドランド空港に着陸する飛行機とライダーたち。もしくは、飛び立つ飛行機とライダーたちという写真が撮れる。来年からはドニントンパークでグランプリが復活するので、こういう写真を狙ってみたい
 2009年の初遠征はマレーシアのセパンで行われるモトGP合同テストで幕を開けた。今回はシンガポールを経由してクアラルンプールへ向かう。シンガポール航空の成田〜シンガポール間は、総2階建て、世界最大の旅客機エアバスA380が就航している。人気路線なのだろう。2カ月も前に予約を入れたのに希望の日はすでに満席状態。空席待ちで何とかなったが、何でこんなに混んでいるのかと思っていたら、修学旅行の高校生の貸し切り状態だった。

 チェックインの混雑も大変だったが、A380専用の成田空港第1ターミナル46番ゲート周辺の賑やかなこと。そして機内に乗り込んでも生徒たちは元気いっぱいだった。外国人客室乗務員と片言の英語で話をしている。まったく物怖じしないところが今の子供たちである。若いうちに外国を経験した方がいいというけれど、本当にそうだなあと思った。
これはどこの空港でしょうか・・・正解の方には・・・ってクイズを出してどうなる?って感じだけども、飛び魚、この写真を見て、しばし、考えてしまった。ここは新千歳空港。まるでヨーロッパの空港のようにも見える
これはどこの空港でしょうか・・・正解の方には・・・ってクイズを出してどうなる?って感じだけども、飛び魚、この写真を見て、しばし、考えてしまった。ここは新千歳空港。まるでヨーロッパの空港のようにも見える
 僕は北海道の田舎町に生まれた。北方領土が近いこともあり国境線というものを身近に感じていた。同級生には北方領土からの引き揚げ者の家系だという子供もいた。夜中にジェット機が飛び交うこともある。ニュースでは未確認飛行物体が領空を侵犯したと言っているが、それがソ連のミグ戦闘機だと大人たちが言っているのを子供心に、へ〜そうなのかと聞いていた。こうして異国を身近に感じる環境で生まれ育ったのだが、初めて外国に出たのは24歳の時だった。

 米国のデイトナ200マイルというレースにメカニックとして出かけた。大韓航空でソウルへ飛び、さらにニューヨークへ。そして、J・F・ケネディ空港からフロリダまで、約2000kmをクルマで走った。見るもの聞くもの、何もかもがカルチャーショックの連続だった。そして翌年には、ライダーとしてインドやマカオ、マン島などに出かけることになったが、ニューヨークとディトナを経験しているだけに、驚くこともなかった。それから7,8年が過ぎた32歳のときに一年中レースを追いかけて外国を飛び回るという生活が始まった。
ドーバー海峡を挟んで英国とフランスをつなぐフェリー。最近はトンネル(列車)を使うようになったのでフェリーにはあまり乗らなくなってしまった
ドーバー海峡を挟んで英国とフランスをつなぐフェリー。最近はトンネル(列車)を使うようになったのでフェリーにはあまり乗らなくなってしまった
 いま、機内にいる高校生たちは、僕がこの生活をスタートさせたときに、まだ生まれていない。ロシアがまだソ連と言っていた時代にアンカレッジ経由でヨーロッパに向かったのはついこの前のことだ。レースを追いかけていると、本当に時間はあっという間にすぎていくなあと思ったのだ。

 そうこうしているうちに、いよいよ満席のA380は滑走路に飛び出し飛び立った。最新型の飛行機はエンジン音が静かで、何よりも揺れない。滑走路からフワッと浮き上がったときには、「こんなデカイのが飛ぶのか」と言っていた高校生たちから「おおっ〜」と大きな声が上がった。これこそ旅の始まり。こっちまで愉快な気分になり「おおっ〜〜」と一緒に声を上げてしまったのである。(GPライター)


■2009年2月5日掲載
何の変哲もない写真だが、これは2008年にマダガスカルの首都アンタナナリボの空港のカフェで撮影した。天井からぶら下がっているおもちゃの飛行機がPan amだったのでパチリ。飛び魚がこの仕事をスタートさせたのは1990年。その頃にPan amは倒産している
何の変哲もない写真だが、これは2008年にマダガスカルの首都アンタナナリボの空港のカフェで撮影した。天井からぶら下がっているおもちゃの飛行機がPan amだったのでパチリ。飛び魚がこの仕事をスタートさせたのは1990年。その頃にPan amは倒産している


 これは2007年頃の写真だろうか。WGPにWSB、そしてBSB。さらに4輪のレースにも行っていたので、一年中、ヨーロッパのあっちこっちそっちをうろうろしていた。そのため、スペインのバイク雑誌に「日本のマルコポーロ」と紹介された。いまはWGPしか追いかけていないので、マルコポーロの看板を下ろしている。