7月28日、FIM世界耐久選手権(EWC)シリーズ最終戦となる第42鈴鹿8時間耐久レースが鈴鹿サーキットで開催されました。私が注目し、応援していた「TONE RT SYNCEDGE 4413」は見事SST(スーパーストック)クラスで優勝を果たしました。

 総合でも14位という素晴らしい結果を収めた3名のライダーは、ベテランの星野知也選手を軸に、若手の渥美心選手、石塚健選手という構成です。
 木曜日から4日間の観客動員が10万人を超え、相変わらず高い人気を誇る鈴鹿8耐。経験豊富な星野選手も、スタートライダーを務めるときはさすがに緊張されたそうですが、うまくスタートを切り、クラストップ(総合18位)のまま22周目でピットイン。前後のタイヤ交換と給油を行い、石塚選手、渥美選手とつなぎ、3名のライダーが各スティントを終え、クラストップ(総合20位)のまま再び星野選手と交代。
 その後も灼熱のドライコンディションの中、各マシンはピットイン・アウトのタイミングで順位が入れ替わるというまさに白熱の展開。そして、同じく有力工具メーカー「KTC」がスポンサードするライバルチーム「TERAMOTO@J−TRIP Racing」は想定したとおり、タイヤ交換を引っ張り、ピットストップの時間消費を短くする作戦を取り、TONE RT SYNCEDGE 4413は毎回前後のタイヤ交換と給油を行うため、なかなかマージンを築く事ができない状況でした。

 しかし、レース終盤戦、ピットワークが冴えを見せます。188周目のピットストップでは安全なマージンを得るため、フロントタイヤは交換せず、リア交換と給油作業で時間短縮し、星野選手が最後の走行へ挑みました。最後、レースは赤旗が出て8時間経過する直前に終了となりましたが、TONE RT SYNCEDGE 4413は4回目の鈴鹿8耐挑戦で、ついにSSTクラス優勝を成し遂げる事ができました。
 SSTクラスは、タイヤをかんたんに交換できるシステムを使うことができず、市販状態のままタイヤ交換を行わなくてはななりません。そこで、耐久レースを戦う上では、ピット作業を速く、ミスなく完了できるかどうかが勝敗の大きな差になります。

 そのピットワークをスムーズに行うために開発され、昨年よりさらにパワーアップしたTONE工具を使用し、本番に向け、メカスタッフは何度もタイヤ交換・給油の流れを確認し、ピットワーク練習を繰り返してきました。私は7月9日、10日の鈴鹿8耐公式合同テストでチームのピットに張り付き、その努力を目の当たりにしています。こうした工具メーカーと一体となった周到な準備も、今回の勝利の一因だったと思います。特にライバルの工具メーカーチームを制してのクラス優勝には、格別なものがありました。

 最近、私が大型二輪免許を取得したこともあ、改めて8耐ライダーたちのすごさを感じることができました。今後もロードレースバイクとそれを支える工具メーカーの開発努力に注目していきたいと思います。