日本代表のトップランカーたちと
日本代表のトップランカーたちと
 今や世界40以上の国や地域で開催されているドリフト競技会、その世界大会として国際自動車連盟(FIA)が公認するレースが「インターコンチネンタルドリフティングカップ(IDC)」です。その第3回大会が、11月29日〜12月1日、筑波サーキットで開催されました。

 今季、D1GPのプロモーションディレクターをつとめる私、塚本奈々美(D1会場では「塚本D」と呼ばれてます)がその熱戦の模様を取材してきました。
MCは“マナP”こと鈴木学さん
MCは“マナP”こと鈴木学さん
 過去2回はお台場の特設コースで開催されましたが、今回は筑波サーキット(茨城)。スピード領域や旋回角度が大幅にアップし、よりハイレベルなドリフトテクニックが求められます。

 「日本でやるんだから、当然ホームの日本チームが優位でしょ」って、思いますよね。

 ところが、車両やタイヤ規制がない、いわば無差別級の大会なので、日本人ドライバーもそう簡単には勝たせてもらえません。
国際大会ならではの華やかさがありました
国際大会ならではの華やかさがありました
 4大陸17の国と地域から集まった25人のドライバーたち。当然、日本やロシアなどドリフト強豪国の選手もいますが、ドリフト新興国の選手たちも決して侮れない存在です。

 フォーミュラドリフト・ジャパンで4度シリーズチャンピオンに輝いたイギリス代表のアンドリュー・グレイ選手や、ニュージーランド代表でフォーミュラドリフト・ワールドチャンピオンシップ2016を獲得しているマイケル・ウィデット選手、そして中国を始めとしたアジア各国の選手も、FIAの冠大会で結果を残そうと虎視眈々。

 迎え撃つ日本勢は川畑真人選手、松井有紀夫選手、横井昌志選手、藤野秀之選手、小橋正典選手といったD1GPのトップランカーたち。
2連覇となったロシア代表、ゴーチャ選手
2連覇となったロシア代表、ゴーチャ選手
 白熱する追走に期待しましたが、筑波サーキット「コース2000」の最終コーナーからスタートし、第1ヘアピン立ち上がりまでの長い審査区間内で、6つのアウトゾーンに1つのインクリップという過酷なコースに加え、単走2本中、1本1本で新品タイヤ導入OKとタイヤ制限無しの戦いは、やはりマシンに大きな負担となったのか、マシントラブルが多かったという印象です。

 決勝は、IDC2018のチャンピオン、ゲオルギィ・チフチャン選手(愛称:ゴーチャ)ロシア代表と藤野秀之選手の戦いになりましたが、お互いのマシンがスタート時から本調子ではない兆しが見え、藤野選手の180SXが悲鳴をあげてリタイア。藤野選手の悔しさが外から見ていてもひしひしと伝わってきました。

 ゴーチャ選手もしっかりバトルして勝ちたかったという表情をにじませてました。ウイニングランでは審査区間が終わったところでマシンがストップと、彼もギリギリの状態で戦っていたことが伝わってきました。
表彰式にて土屋圭市大会名誉顧問と記念撮影
表彰式にて土屋圭市大会名誉顧問と記念撮影
 こうして、第3回IDCは幕を閉じました。大会名誉顧問をされた土屋圭市氏からは「国際化する中で、審査基準を統一化していかないと」という発言がありましたたが、国際的にドリフトレースが広まっていく中で、IDCのような大会を通じて試行錯誤を繰り返し、さらに良いものができあがっていくのかなと思います。そうした意味でも、こうした大会を重ねることに大きな意義があるんだと改めて感じました。

 同時に、私もぜひ、ドリフトレースの国際普及に微力ながらも貢献していければとの思いを強くしました。
満身創痍ながら最後まで頑張ったマシンたち
満身創痍ながら最後まで頑張ったマシンたち