第11回
 第7戦トルコGPにして今季初ポイントを獲得できた小林可夢偉選手。とても上位につけられそうもないマシンで演じた予選のパフォーマンスは、彼の持っている才能が世界に通用する、本物だということの証明でもある。

 可夢偉選手も子供のころからF1で勝つことを夢見て、カートで練習を積み重ね、その才能を伸ばしてきたが、今また彼の走りを見てレーサーになりたいと思う子供たちが確実にいるはずだ。

 以前も書いたが、先日のツインリンクもてぎのF3第3戦で千代勝正選手がNクラスで初優勝を飾った。彼はちょっとした出会いを切っ掛けに僕の会社に出入りする機会があり、片山右京チャレンジ・スクール(KCS)のカート講師を務めてくれたりと、子供たちを応援することのできる仲間の一人だ。地道にドライビング・テクニックを磨くことはもちろん、資金集めも含め彼の努力が着実に結果を生んでいる。

 そんな身近で頑張っている若手が結果を出してくれるとやっぱりホッとする。また今季からルボーセ・モータースポーツからのエントリーなのだがチームの坪松代表は同じように若者を育てるのが上手な事で有名。僕がFJ時代から苦楽を共にした仲だ。数あるチームの中、これも偶然にも何かの巡り合わせを感じる。

 さらに身近な若者といえば亜久里さんの育成プロジェクトであるARTAチャレンジに今季からTeamUKYOの名で挑戦を始めた菅智好選手がいる。高校1年生で勉強とカートを両立させながらのエントリーだ。彼もちょっとした切っ掛けで知り合うこととなり、やはりKCSカートの講師として手伝ってくれている。もう2戦が終了しているが、先週末に彼のホームコース・新東京サーキットで初ポイントを獲得、タイム・トライアルでも4番手と好位置につけた。強豪ひしめくこのシリーズで、もまれながらも着実に結果を出してほしい。

 他にも今カートで注目を集めはじめている笹原右京選手など、最近は身近な若者が努力と情熱で結果を出してくれる。夢に向かって突っ走る彼らのような若さあふれるチャレンジャーが羽ばたく姿にもっとかかわってみたくなった。(レーシング・ドライバー&冒険家)