第30回
 今度の土、日曜日に開催されるアジア最大の自転車レース「2010ジャパンカップ」に選手として出場が決定した。この大会はツール・ド・フランスやジロ・デ・イタリアといった世界屈指の大会で活躍する一流の選手が走るレース。そのレースに宇都宮ブリッツェンのメンバーとして参加する。何だか夢のような話で、並み居る海外の強豪や日本を代表する選手とレースをすると思うと、F1デビューの時のようにワクワクしている。

 ジャパンカップは2日間の日程で、僕が出場するのは土曜に開催される「ジャパンカップクリテリウム」。この日のために宇都宮市大通りに作られた1.55kmの周回コースを23周(パレードラン3周込みの35.65km)走る。参加チームは日曜に開催される「ジャパンカップサイクルロードレース」と同じだが、「クリテリウム」のコースはコーナーが多く、逃げ切りが難しいので大集団のレースになるらしい。多分位置取りが重要になるだろうし、最後のゴール・スプリントではスピードも必要になると思う。

 そして僕のチーム「宇都宮ブリッツェン」にとっては地元でのビッグ・レース。応援してくれるサポーターも多く、当然負けられない。そんな大切なレースにチームの一員として参加できることに感謝。僕みたいな専門外の人間がこんなビッグ・レースを走るなんて夢のまた夢。いただいたチャンスを大切にしてチームに貢献したいと思う。

 ただ実力から考えると僕は結果をもぎ取れる選手ではない。チームの戦略に従い、最後のゴール・スプリントでエースが勝利をつかむために最大限の働きをするのが役割。自転車レースは団体戦で、エースの風よけや後方から来るライバルに対しての壁になることもある。そうやってチームの勝利に貢献することが醍醐味(だいごみ)のひとつでもある。

 そして多分これがチームの期待だと思うが、常にチャレンジ精神をもって戦いたい。繰り返すが、自転車は僕にとって本当の意味では専門外。スプリントで圧倒的なスピードを生み出す筋力も、若い選手には正直かなわない。でもひたすらペダルをこぐ気持ちだけは負けない。チームの中にプラスのエネルギーを作り出し、日曜の「ジャパンカップサイクルロードレース」で最高の結果を出せるようにすること。これが僕の役割だ。ああ、楽しみだ!(レーシング・ドライバー&冒険家)