第130回
 自転車プロチームの初年度の目標だった「ジャパンカップ」に、残念ながら参戦できない。レギュレーション変更があって、参加資格を満たさないのだ。資格を満たすためのレース参戦をしていれば良かったが、情報不足だった。そして、形式上の参加資格以前の問題として、僕らはまだ経験不足。2月18日にお台場のメガウェブで記者会見してから8カ月という新参者で、1シーズンをフルに戦った経験すら無い。それは事実として謙虚に受け止める必要がある。僕らが狙っているのは、世界レベルでの戦いだ。急いては仕損じる。2シーズン目に向けて着実に世界と戦うための準備をしたい。

 なぜ、世界にこだわるのか? それは今の自転車ブームの状況に理由がある。今のブームは道具としてのブームであって、レースはそれほど認知されていない。状況的にはモータースポーツと全く同じで、道具は生活必需品なのにスポーツとして認知度が低い。そういう中で、先日の鈴鹿のように可夢偉が表彰台に上ることで、F1に関する報道が一般紙や普通のニュースとして流れて人々に少し認知された。

 自転車も同じことで、日本人選手やチームが世界で活躍することで、レースの世界が認知されるはず。僕が狙っているのは、ここだ。健康増進や通勤の道具としてではなく、スポーツとしての自転車をみんなに知ってほしい。

 ところで最近、自転車のマナーの悪さが目に余る。みなさん信号無視や逆走は当たり前、歩道を結構なスピードで走る人もよく見かける。ヘッドホンつけて音楽を聴いたり、携帯をいじりながらの人も気になって仕方がない。そして、これは自転車メーカーに改善をお願いしたいが、ママチャリには後方のライトが無いという事実。危険であり、マナー不在の状況だ。

 レースの世界は自動車も自転車も厳格なレギュレーションと、競い合う者同士のリスペクトで成立している。一方で道路交通法で規制されている一般公道は、マナーが悪い。みんな本当はいけないと知りつつ、危険と隣り合わせだと頭で分かっていても、自分には事故は起きないと思うのだろうか。僕が普段見る光景は、まさに自転車による暴走行為。これだとモータースポーツが歩んだ悲しい歴史、公道での暴走行為と同一と見なされたのと同じことになる。そうならないよう、僕も含めて自転車に乗る一人一人の心掛けが大事な状況だと思う。(Team UKYO代表)