イタリアGP編
世界のサーキットで大人気の琢磨。敵地、モンツァでもこの人だかりだ(カメラ=松本浩明)
世界のサーキットで大人気の琢磨。敵地、モンツァでもこの人だかりだ(カメラ=松本浩明)
 予選5番手から決勝は4位入賞。モンツァの佐藤琢磨(27)は3位表彰台のジェンソン・バトン(24)とともに、きっちり仕事をした。そんな琢磨がテレビでは映らなかったファン・パブロ・モントヤ(28)とのバトルを熱く語ってくれた。惜しむらくは、序盤のウエット路面でのパフォーマンス。初めての雨のF1レースを琢磨はどう乗り越えたのか――。

■きっちり4位入賞

 ――スタートは悪くなかったように見えました

 琢磨「そうですね、トリッキーな路面コンディションだったので、なるべく乾いたところを選んで第1シケインにアタックしました。飛び込みは良かったと思います」

 ――モントヤの後ろで“詰まった”ように見えたんですが、そのせいか立ち上がりからライコネンに並ばれましたね

 「シケインの出口でトラクションがかからなくてマシンが前に行かなかったんです。これは後で原因を調べてみる必要がありますね」

 ――第2シケインでは曲がり切れずインをカット

 「ライコネンに前に出られたのでシケインで外から抜き返そうとしたんですが、真っすぐ行ってしまってライコネンの前に出た。そのままだとペナルティーを受けるのでライコネンを先に出した。そのタイミングが悪くてバトンにも抜かれてしまいました」

■ウエットで慎重に

 ――オープニングラップ6番手。2周目にはウエットタイヤを履くマッサにも抜かれました

 「F1レースでは初めてのぬれた路面でのレースで、慎重に行かなければならなかったので序盤はペースが上がらなかった。ポジションを落として悔しかったですね」

 ――しかし路面が乾いてからはいいペースで走れたのではないですか? 最速ラップタイムは5位でバトンより良かった

 「ペースも上がって、モントヤとのバトルも楽しかったし」

 ――そう、中盤の36周目、モントヤをパスしましたが、あれはどういう状況だったんですか?

 「第1シケインの立ち上がりからスリップストリームに入って、第2シケインに向かって左から行くぞとフェイントをかけた。モントヤもけん制して来るんですがシケイン手前で右のラインに戻った時にインを差した。2台並んでコーナーに入って、立ち上がりでクロスをかけて抜いたんです」

 ――そこがテレビに映ってなかった。序盤、慎重に行かなければならなかったのが惜しかったですね

 「でもヨーロッパラウンド最後のこのレースは2台そろってフィニッシュする必要があったから大事にいかなければならなかったのはしょうがないですね。その結果コンストラクターズランキングで2位に上がれたんですから。いい形でヨーロッパを締めくくれたし、勢いをもってフライアウェイの残り3戦に向かえると思います。初めてのウエット路面のレースもいい経験になりました」

■フェラーリ別次元

――それにしてもフェラーリは速いですねぇ

 「もう別次元の速さ。世界が違うという感じで、いますぐ倒すのはほとんど無理かと思っちゃいます。ただ僕らがフェラーリの次でフィニッシュしたのはいいことです」

 ――2週間後は初めての上海

 「初めてのバーレーンでも僕らは強かったから、今度もきっといいはずですよ。この勢いをキープして鈴鹿につなげたいですね。応援してください!」(聞き手=モータースポーツジャーナリスト・西山平夫)
序盤のウエットでやや苦戦も、4位フィニッシュを果たした(カメラ=松本浩明)
序盤のウエットでやや苦戦も、4位フィニッシュを果たした(カメラ=松本浩明)