17年秋に完了
 【ベルリン共同】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は14日、2015年に発覚した排ガス規制逃れ問題で、リコール(無料の回収・修理)が必要な車両約1100万台のうち、改修を終えたのは約400万台と発表した。対象車両の4割弱にとどまり、改修の遅れが明らかになった。

 VWは当初、16年中にリコールを完了させる予定としていたが、各国当局の改修計画の認可が難航。ミュラー会長は同日開いた記者会見で「17年秋までに全ての車両を修理したい」と述べた。

 米国の当局と合意した支払額は民事と刑事を合わせて約200億ドル(約2兆2970億円)に達する。規制逃れ問題による支出はヤマを越えたとの見方が出ている一方、株主や顧客の損害賠償請求の大半が未決着で、最終コストは見通せない。

 16年12月期純損益は51億4400万ユーロ(約6290億円)の黒字だった。赤字だった前期から黒字転換したものの、規制逃れ問題が引き続き収益を圧迫することが予想される。

 VWは16年のグループ世界販売台数が前年比3・8%増の1039万1千台と、トヨタ自動車を抜き世界首位に浮上。中国市場が好調で、米国での販売不振を補った。今月10日にインド市場をてこ入れするため、インド大手タタ自動車と部品の共同開発などの提携を発表。環境規制の強化に備え、電気自動車(EV)に重点を置く戦略も打ち出している。