今年の投票はとても難しい−。そんな声が60人の選考委員から上がっていた。

 ボクは、これまでのトヨタ製ハイブリッドの常識を打ち破るような加速感があるのに、驚くほど燃費が良いカムリに最高点の10点を投じた。

 実際カムリに10点入れた人は最多の14人で、イヤーカーになったボルボXC60の9人を上回っている。しかし、ボクも2点を入れたように、誰もが必ずと言っていいほどXC60に配点した結果、ボルボが初めての栄冠に輝いた。

 COTYは10台の最終ノミネート車の内5台にしか配点できない。選考委員は配点したくても5台は0点になり、10点をたくさんとっても0点が多いと賞は取れないことになる。カムリが3番手に甘んじたのは、XC60の6人に対し、15人も0点がいたことが影響したと思う。

 2番目も苦慮した。BMW5シリーズとマツダCX−5、そしてXC60のどれにするか? いわゆる自動運転に準じる運転支援装置の扱いやすさという視点で5シリーズに2番目の5点。コストパフォーマンスや高いレベルの運転支援装置など完成度の高さでCX−5に4点を入れた。

 ホンダN−BOXにはCX−5と同じ4点。日本のイヤーカーに軽自動車はボクのポリシーに反するが、あまりのできの良さに今回は例外とした。軽自動車がもし選ばれても、海外の人が乗れないので、ちょっとかわいそうなんだけど今までは配点しなかった。

 2点となったXC60も気持ち的には4点。他にもスズキ・スイフト(特にスポーツ)が0点になったのは心が痛んだ。レクサスだってエキサイティングだし、シトロエンのサスペンションは病みつきになりそうで、アルファロメオの色っぽさにはやられたし、ティグアンの完成度がバツグンで…。今年はホントに悩みました!  (松田秀士=COTY選考委員、レーシングドライバー)