スーパーフォーミュラ最終戦、今日鈴鹿で開幕
首位走るKONDOレーシング 19年目の悲願へ突き進む
近藤真彦監督(左)とタッグを組んでチームと自身のSF初タイトルに挑むニック・キャシディ(トヨタ提供)
近藤真彦監督(左)とタッグを組んでチームと自身のSF初タイトルに挑むニック・キャシディ(トヨタ提供)
 国内最速シリーズに位置付けられるスーパーフォーミュラ(SF)の最終戦(28日決勝)が26日、三重県の鈴鹿サーキットで開幕する。選手、チーム両部門の首位で挑むのが、近藤真彦監督(54)率いるKONDOレーシングだ。チーム設立19年目で最高のシーズンを過ごし、所属するニック・キャシディ(24)=ニュージーランド、そしてチームが初めての戴冠に突き進む。選手部門では総合2位に昨年王者セルモインギングの石浦宏明(37)が4ポイント差、同3位で続く無限の山本尚貴(30)も5ポイント差。最速の称号をかけた戦いは激烈だ。

何度も「もう辞めよ」

鈴鹿で初タイトルに挑むニック・キャシディの熱走(トヨタ提供)
鈴鹿で初タイトルに挑むニック・キャシディの熱走(トヨタ提供)
 コツコツと積み重ねてきた努力が実ろうとしている。2000年にKONDOレーシングを立ち上げた近藤真彦監督が、最終戦で選手とチームの2冠に挑む。


 「なるようにしかならない−これが現状だよ。でも、こんなチャンスは毎年来るわけじゃない。完全に狙っていく」


 初めてのビッグチャンス到来に前のめりになるが、無理もない。「この5年は少しずつ良くなってきたが、その前は…。毎レース帰りの新幹線で『もう辞めよ』と思っていた」と振り返る。一からチームを作り上げるのは並大抵の苦労ではない。大きな目標を掲げ、選手やスタッフの気持ちをひとつにまとめるだけでもひと仕事だ。

「こんなチャンス毎年来るわけじゃない。完全に狙っていく」

 「ここ(タイトル)をずっと目指してきた。ずっとチャンピオン−と言ってきたが、実際に王手がかかった状態になって『言い続けて良かった、やり続けて良かった』と思ったよ」


 チーム設立とともに当時の国内最高峰フォーミュラ・ニッポン(現SF)に近藤監督自らステアリングを握って参戦したが、2度の7位を記録したもののノーポイント(当時は6位から入賞)。翌01年からは監督業に専念する体制に変更して表彰台も記録したが、08年に初優勝を手にするまで9年もかかった。

ずっと目指した頂点

 監督がアイドル時代に絶大な人気を誇ったとはいえ、モータースポーツでは新参者。めぼしい結果を残していない新興チームに潤沢な資金が集まるわけもなく、当然チーム運営は厳しかった。「続けられたのは、勝つことだけを考えなかったからかな。バランスだと思う」。レースビジネスとして成立する環境を整えたからこそ、来年には節目の創立20年を迎えることもできるのだ。

来年創立20年も「通過点」名門チームに肩を並べるのが目標

 「ちょっとかっこ良い言い方になるが、20年は通過点でしかない。星野(一義インパル監督)さんや舘(信秀トムス監督)さんなんかとうの昔に経験しているでしょ」。日本を代表する名門チームに一歩ずつ近づき、肩を並べるのが目標だ。


 そのためにも絶対に初タイトルを決めたい。「鈴鹿は特別なコース。得意にしているチームもあるが、うちはまだそこまではいっていない。そこをどう切り崩すか−。山本(尚貴=総合3位)の前でゴールできればチャンピオンになれると思う」。鈴鹿を得意にする13年のSF王者をターゲットに定め、KONDOが大一番に立ち向かう。