故等さんの長男〜初走行は18番手
鈴鹿合同テスト第1日
精かんな顔つきの小河諒。初のFCJ合同テストに挑んだ(カメラ=R−20)
精かんな顔つきの小河諒。初のFCJ合同テストに挑んだ(カメラ=R−20)
 将来のトップ・ドライバーを育成するFCJ(フォーミュラ・チャレンジ・ジャパン)の今季初合同テストが21日、三重県・鈴鹿サーキットで2日間の予定で始まった。5年目を迎えた今年は21人が参加。参戦2年目の野尻智紀、石井一也、大谷飛雄、3年目の中山雄一、松井孝允らの実力派に加え、期待の新鋭も続々。注目されるのが、89年の全日本F3000王者、故小河等さんの長男・諒、そして昨年中国からエントリーし、入賞を果たした朱戴維と今季初参戦の朱胡安の兄弟ドライバー。いずれもコースを攻め立てていた。

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 あれから18年、父の思いを息子が受け継ぐことになった。昨年までカートに参戦していた小河諒だ。

 父の小河等さんは1989年に全日本F3000王座を獲得、92年にはスポーツカー世界選手権にフル参戦し、イタリア・モンツァの開幕戦で日本人初の優勝を飾った。しかしその後、第2戦が中止となり、代わりにスポット参戦したF3000鈴鹿ラウンドでクラッシュ、帰らぬ人となった。

 当時の諒は1歳1カ月。「父のことは覚えていない」という。それでも自宅にはヘルメットや写真など、少なからず思い出の品があった。さらに父と親交のあった福山英朗選手やトムスの関谷正徳監督らがよくサーキットに連れていってくれたという。

 そんな環境もあって、物心ついたときには、レースは身近な存在で、父の影を追ったが、「家族にはなかなか言い出せなかった」。中学1年のときに意を決して、その思いを母に伝えると「やっぱりね、という顔をされました」という。翌年、めでたくカート・レース・デビュー。同年代の他選手より参戦が遅れたのはそのためだった。が、諒はその遅れを最短で取り戻そうとしている。

 「僕は恵まれた環境にいると思います。一刻も早くFCJのタイトルを取ってF3に行きたい」。初走行のこの日は18番手という結果だったが、「多くのことを学んだ1日でした」ときっぱり。開幕戦(5月22日=栃木県・ツインリンクもてぎ)では、父をほうふつさせる姿を見せてくれそうだ。

[FCJ合同テスト第1日](路面:ドライ)
 順 ドライバー    タイム    
 1 中山雄一    2分03秒003
 2 朱戴維     2分03秒208
 3 松井孝允    2分03秒240
 4 大谷飛雄    2分03秒351
 5 石井一也    2分03秒469
14 朱胡安     2分05秒167
18 小河諒     2分05秒849
 ※出走20台