2004年8月17日掲載
不運が重なり0周リタイアに終わった虎之介(カメラ=スタジオBIS)
不運が重なり0周リタイアに終わった虎之介(カメラ=スタジオBIS)
 悪循環のジレンマに陥っているインディカーの高木虎之介(30)=モーナン=は、第7戦カンザスでもその渦にのみ込まれた。走りはじめからまるでいいところがなく予選最下位。決勝ではグリーンフラッグを受ける前にスコット・シャープ(36)=ケリー=のスピンに巻き込まれて0周リタイア。まさに最悪の結果だ。が、居残りテストでは上々の手応えをつかんでおり、泥沼からの脱出を誓った。(虎之介=21位、優勝=バディ・ライス)



■居残りテストで次戦はがんばる

 今年のカンザスは3デーイベントから2デーとなり、2回のプラクティスから予選までのインターバルはいずれもわずか1時間程度という非常にタフなスケジュール。こんな時は走りはじめのセッティングが外れていると、予選までに修正するのが非常に難しいもの。2カー体制のチームなら手分けしてセッティングを模索する方法もあるが、僕らは1カーなのでそれもできない。

 結局ドラフティング(全車の真後ろにつきスピードを上げる)も使うことができないほど、他のマシンに比べてスピードが出ないという現実に直面。レース日のウオームアップでわずかに状況は改善されたものの、レースではうまく集団についていきながらピット作業でチャンスをうかがう――という戦略を採るしかない状況だった。

 そしてグリーンフラッグのコールを受けて加速しようとしたら、中団の隊列が失速。その上シャープがいきなりスピンして向かってきた。僕は行き場がなくなりそのまま彼と壁との間に挟まれ、あっけなくレースが終わった。「申し訳ない」と謝りに来たけどねえ。

 実はこのクラッシュには伏線があった。僕は本来、最後尾21番手のイン側からスタートするはずだった。が、予選9番手のダリオ(フランキッティ)が予選後にエンジン交換を行い最後尾スタートとなり、僕はアウト側の20番手からの繰り上げスタートとなった。あのままイン側からスタートしていれば混乱にも巻き込まれなかったのだが……。こうした不運な巡り合わせもあったというわけなんだ。

 今は壊れたマシンを修理し、ファイアストンのタイヤテストに参加するため居残っている。このテストでじっくりとデータを収集し、残りのレースに備えるつもりだ。カンザスのレースは終わったが、ケンタッキーやシカゴランドはこことレイアウトが似ているので、今回のデータを生かすことができるはず。実際いろいろ手応えを感じているところだ。次戦のナッシュビルからは連戦。いよいよシリーズもタフになってきた。ここのところの悪循環を、最悪だったカンザスで断ち切りたいところだ。 (高木虎之介)

■トラブル無く順調

 【カンザスシティー(米カンザス州)有松義紀】ファイアストンのタイヤテスト2日目が6日、当地で行われ、高木虎之介(モーナン)が着実にメニューを消化。「今日もスピードを上げられた。得られたデータをチームファクトリーで分析し、次戦に備えるつもり」とまずは納得顔。この日は3チーム3台での走行で、タイムは最下位ながらトップとはコンマ2秒差。トラブルフリーの2日間が虎之介に“パワー”を与えそうだ。