2004年8月5日掲載
1回目のピットで接触されるなど、またも大苦戦だった虎之介(カメラ=スタジオBIS)
1回目のピットで接触されるなど、またも大苦戦だった虎之介(カメラ=スタジオBIS)
 インディカーの高木虎之介(30)=モーナン=は不振脱出をかけ、真夏の3連戦の締めくくりとなる第10戦ミシガン(1日決勝)に挑んだ。が、結果は無念。予選ではスピードを得られず最下位、決勝ではマシンの状態はかなり進歩したものの序盤でアクシデントに巻き込まれ3周遅れの20位に終わった。それでもセッティングが一向に決まらないマシンと格闘する意欲は失っておらず、シーズン終盤の浮上を誓ってみせた。(虎之介=20位、優勝=バディ・ライス)



 ミシガンは1回目のピット作業でトーマス(シェクター)と接触し、お互いにフロントウイングを破損。交換するためもう一度ピットに入らなければならず、早々にラップダウン(周回遅れ)になった。ということで、レース序盤からリザルトは下位に沈むことが確定してしまった。

 今回からトライした新しいサスペンションのセッティングは思ったほどスピードが上がらなかったが、ずっと悩まされ続けたオーバーステア(クルマが曲がりづらい状況)は、気温が上昇したレースでは出なかった。これは確実な進歩だ。もっとも予選ではスピードが全く出なかったので、またもデータとにらめっこ。週末で一度も試したことのないセッティングでレースに挑むことになり、結果的に多少いいフィーリングとなった。

 週末3日間の最高スピードをレース中に記録したことからも分かるように、オーバルではさまざまなトライをして得たデータで方向性を予測。そして本当にガマンの連続で、少しずつ少しずつセッティングを作り出すしかないのだ。多少のセッティング熟成不足はドライバーが何とかするものと思われがちだが、オーバルは1ラップずっとアクセル全開で、ステアリングの切り角を最低限に抑えてもスピードの差が出るもの。そんな状態で残された方法はいかにドラッグ(空気抵抗)を減らすかのノウハウ競争だけなのだ。

 ミシガンのようなスピードウェイ仕様ではタイヤランプやエクステンション、ガーニーフラップといった空力付加物は一切取り外しているので、車高やウイング角度をミリ単位以下の微細なセッティング変更でスピードを探さなければならない。

 これはものすごくやっかいだ。しかも、そのいい状態を1スティント(ピットイン間の走行)安定して保たなければならない。

 今回のレースでも、こうしたスピードの出ない原因の特定作業を進めることができ、次のスピードウェイ戦となるケンタッキー(第11戦、15日決勝)にはもう一歩進んだセッティングで臨むことができそうだ。が、その前に第13戦(29日決勝)に向け、ナザレスでの合同事前テストに参加する。昨年のナザレスは、ダラーラ投入後に初めて不振に陥った因縁のサーキット。それだけにこのテストは大歓迎。ミシガンのようなスピードウェイ仕様とナザレスのようなショートオーバル仕様では、サスペンションセッティングが全然違うが、リッチモンド、ミルウォーキーで苦戦した分はこのテストで取り戻したい。

 連戦で過密スケジュールなところへもってきて、不振から脱出しなければならずチームの誰にも大きなプレッシャーがかかっている。でも、もう少しのところまできているのは確か。決してあきらめず、好成績を狙っていくつもりだ。 (高木虎之介)
20位に終わり無念も挑戦は続く(カメラ=スタジオBIS)
20位に終わり無念も挑戦は続く(カメラ=スタジオBIS)