開幕戦でポールポジションを獲得したニスモのGT−R。第2戦で今季初Vに挑む
開幕戦でポールポジションを獲得したニスモのGT−R。第2戦で今季初Vに挑む
 5月に入るとモータースポーツは一気に活気づく。国内では人気ナンバーワンのスーパーGTが第2戦(富士スピードウェイ)と第3戦(鈴鹿サーキット)を開き、スーパーフォーミュラも第2戦(オートポリス)を予定。海外ではドイツツーリングカー選手権が開幕し、世界3大レースに数えられるF1モナコGP、米インディカーのインディ500も行われる。そんな熱戦を日本最大のデジタル衛星放送「スカパー!」は全て網羅。スマートフォンでも見られるオンデマンドにも対応しており、レースファンには欠かせない“相棒”だ。

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 ホンダ勢ではレッドブルのエース、マックス・フェルスタッペン(21)=オランダ=のモナコ初制覇に期待が膨らむ。今季は車体の仕上がりがいま一歩も、モナコまでには改善も進むだろう。達成できれば、日本メーカーにとっては1996年のリジェ・無限ホンダ以来となる。

◆スーパーGT 得意の富士でニスモ有力

第2戦制覇に意欲を燃やすニスモの松田次生(右)とロニー・クインタレッリ
第2戦制覇に意欲を燃やすニスモの松田次生(右)とロニー・クインタレッリ
 優勝候補に挙げられるのが、ニスモの松田次生(39)/ロニー・クインタレッリ(39)=イタリア=組(日産GT−R)。松田も「500キロの富士とは相性が良い。昨年も勝っているし、その前も−」と自信を見せた。

 開幕戦ではクインタレッリが予選でコースレコードを更新してポールポジションを獲得。決勝は選んだ雨用タイヤがコンディションと合わず後退したが、2位まで盛り返した。レース後には「ウエットでも優勝を狙えるポテンシャルがあった。富士では良いレースができる。トップを狙える」と見据えていた。

 ライバルとなるのは、同じGT−Rでブリヂストン(BS)タイヤを履くインパル。松田は「BSとインパルのパッケージが良い。決勝でも強そうだが、僕らもミシュランタイヤとタッグを組んで対抗したい」。開幕戦で2、3位を分け合った2台が、富士では表彰台の頂点をかけた争いを繰り広げそうだ。

 第3戦(26日決勝)の舞台は特性が異なる鈴鹿サーキット。ホンダNSX勢が得意とするコースだ。ニスモにすれば開幕前の公式テストで好調だった富士を制し、ランキング首位に立って“敵地”に乗り込みたい。

 開幕戦がハーフポイントとなり、ウエートハンディも17キロに抑えられた。松田は「20キロ以下なら問題ない。得意の富士で勝って、タイトル奪還の弾みにしたい」。2015年以来遠ざかるタイトル奪還の試金石となる。

◆F1 ホンダ96年以来のモナコVへ

昨年のモナコGPを制したレッドブルのダニエル・リカルドがプールサイドを疾走((C)RedBullContentPool)
昨年のモナコGPを制したレッドブルのダニエル・リカルドがプールサイドを疾走((C)RedBullContentPool)
 ホンダがレッドブルとトロロッソの2チームにパワーユニットを供給するF1も、5月はシーズン序盤戦のヤマ場を迎える。第5戦スペインGP(12日決勝)に続き、第6戦モナコGP(26日決勝)が開かれる。

 華やかなモンテカルロ市街地コースをF1が疾走する姿は見る者を引きつける。コース上の追い抜きは難しいが、予選から緊迫した戦いが繰り広げられるのが魅力だ。

 第4戦アゼルバイジャンGP(4月28日決勝)を終えてシリーズ5連覇中のメルセデスが開幕4連勝。6度目の王者を目指すルイス・ハミルトン(34)=英国=は、2016年以来のモナコ3勝目を狙いたいところだ。

 ゴールデンウイークの真っただ中に開かれるスーパーGT(SGT)の第2戦(4日決勝)は観客も多くシーズンで最も華やかだ。さらに今年は開幕戦が悪天候のため30周で打ち切られシリーズ初のハーフポイントとなり、1年を占う上でも重要な1戦となった。

◆インディカー 琢磨、歓喜再び

2017年のインディ500を制した佐藤琢磨(インディカー提供)
2017年のインディ500を制した佐藤琢磨(インディカー提供)
 世界3大レースの1つに数えられるインディ500も26日に決勝が開かれる。1911年に始まり、今年で103回目を迎える伝統の1戦だ。

 歴代勝者の中には唯一の日本人、佐藤琢磨(42)の名前が刻まれている。アンドレッティに所属していた2017年の第101回大会をアジア人として初制覇した。今季と同じレイホールだった12年には最終周にトップを走る選手を攻めてクラッシュしたが、挑戦した勇気を全米のファンがたたえたこともあった。

 参戦10年目となる今季も、第3戦(4月7日)でポールtoウインを決めてシリーズ通算4勝目を挙げる好調ぶり。琢磨も「インディ500の前に勝てて良いムードになった」と話している。

 昨季限りでF1を退いたフェルナンド・アロンソ(37)=スペイン=も2度目の挑戦を果たす。F1モナコGPで2勝を挙げ、ルマン24時間も昨年制した。目標の3大レース制覇に向け、残るピースを埋めにいく。

◆スーパーフォーミュラ 第2戦・5月19日決勝

 スーパーフォーミュラの第2戦(19日決勝)は高低差が52メートルもある大分県のオートポリスが舞台。その難コースで、今季から導入の新車両「SF19」がどんな走りをするのか注目される。

 開幕戦は大荒れの展開を味方につけたトムスのニック・キャシディ(24)=ニュージーランド=が予選12番手からの大逆転Vを飾った。その勢いをオートポリスでも持続できるのか−。

 開幕戦でデビュー戦ポールを飾りながらトラブルに泣いたナカジマの牧野任祐(21)の雪辱も期待され、ダンディライアンの移籍初戦で2位に入った昨季王者の山本尚貴(30)も表彰台の真ん中を狙う。役者ぞろいのSFは予測不能だ。

◆WEC 第7戦・5月4日決勝

 世界耐久選手権(WEC)の5月はベルギーで第7戦スパ6時間(4日決勝)が開かれる。2年にわたるスーパーシーズンを締めくくる仏ルマン24時間レース(6月15、16日決勝)の前哨戦に位置付けられる1戦だ。

 中嶋一貴(34)とフェルナンド・アロンソ(37)=スペイン=が乗るトヨタガズーレーシングの8号車は現在ランキング首位だが、小林可夢偉(32)らのトヨタ7号車は15ポイント差に迫る。一貴は「最後のルマンを制した方がチャンピオン」と見据えるが、スパを制して勢いに乗りたい。名物のオールージュと呼ばれる大きな坂を一気に駆け上るマシンの姿も見どころの1つだ。

◆DTM 開幕戦・5月5日決勝、第2戦・5月19日決勝

 今年10、11月にSGTと初のジョイントイベントを開くドイツツーリングカー選手権(DTM)も、独ホッケンハイムリンクで4、5日に開幕大会が開かれる。GT500クラスと統一した車両規則で作られた車両のデビュー戦だ。昨季王者のメルセデスは撤退したが、アウディ、BMWは残り、初参戦となるアストンマーティンの3車種で覇権を争う。

 エンジンはGT500と同じ排気量2リットルの4気筒直噴ターボが採用。事前の公式テストではアウディがトップ5を独占する仕上がりの良さを見せたが、シリーズ運営団体のゲルハルト・ベルガー代表は「何が起きるか分からない」と大混戦を占った。