2016年WEC第7戦「富士6時間」特集
アウディ7号車の走り(WEC提供)
アウディ7号車の走り(WEC提供)
 日本のファンになじみ深いアンドレ・ロッテラーとブノワ・トレルイエ、そしてロイック・デュバルが所属するアウディは、今年こそ悲願の富士初制覇に挑む。2012年から始まったWEC富士大会では他のコースで好成績を収めていながらも、どうしても勝てないジンクスに泣かされてきた。

 アウディモータースポーツのウォルフガング・ウルリッヒ代表は「富士はいつも特別な挑戦になる。長いストレートと独特なコーナーが組み合わされたレイアウトに加え、天候の変化も重要になってくる」。1・4kmを超える長いメインストレートに加え、コース終盤にはテクニカルなコーナーが続くため、相反する車体調整が要求される難しさを強調する。

 その上、13年大会では大雨のためセーフティーカー先導のままレースが16周で打ち切りになった。ロッテラー組がポールポジションを獲得して同シーズンの6連勝に挑んだが、まさかのトラブルでピットインを繰り返して敗れた。完全に運から見放された。

 今シーズンのアウディ陣営はついていない。ロッテラー組の7号車が3度のポールポジションを獲得しながら失格やトラブル、アクシデントに巻き込まれてランキング5位に低迷。前戦アメリカ大会で2位に入ったデュバル組の8号車が、首位から37・5ポイント差ながらも同2位につけている状況だ。3年ぶりのタイトルを奪還するには、富士大会を制して波に乗るしかない。

 「難しいことは分かっているが、私たちは状況を変えることに挑むのが好きだ」とウルリッヒ代表。富士での負の歴史に終止符を打ち、タイトル争いの苦境も打ち破る決意だ。