2016年WEC第7戦「富士6時間」特集
 F1やインディカーも経験したベテランの中野信治も3年ぶりのWEC富士に挑む。チームはLMP2クラスの実力派「マノー」で、「オレカ05日産」はクラス優勝争いに挑める車両だ。

 「先月末に急に決まって。今回もぶっつけ本番だが、それはいつものこと。マノーは僕が望む条件に一番近い」。参戦に向けた交渉をほぼ全チームと進めていたものの、なかなか色よい返事がもらえず諦めかけていた時に最高のオファーが舞い込んだ。普通なら突然の参戦に慌てるものだが、中野は動じない。45歳とは思えない引き締まった体は、常日ごろからカートでの走り込みに加え、トレーニングを欠かさない努力のたまもの。そんなひた向きな姿を知っているからこそ、支援者らも緊急事態に素早く対応してくれた。

 日本人で唯一果たした世界3大レース(F1モナコGP、インディ500、ルマン24時間)出場という実績はだてではない。レース週末に初めて戦闘力のある車両に乗り込むが、これまでさまざまな車両に乗り込み巧みな車体調整を進めた経験を生かし、最後には自分のものにするだろう。

 「LMP2はレベルが高いが、やっぱり優勝を狙いたい」。今年のルマン24時間では事実上5年落ちの車両で苦戦したが、それすらも糧にして結果を取りにいく。