第40回4メーカー合同テスト
7年ぶりの8耐出場に燃えるハルクプロの中上貴晶
7年ぶりの8耐出場に燃えるハルクプロの中上貴晶
 【鈴鹿サーキット ペン=佐藤洋美 カメラ=竹内英士】注目のライダーが7年ぶりに8耐に戻ってきた。ロードレース世界選手権のモト2クラスで活躍するハルクプロの中上貴晶(25)だ。初出場した2010年は優勝メンバーの1人ながら、決勝を1周も走ることができなかった。請われて挑む今年は、自分の手で勝利を手繰り寄せる。今年初の公開合同テストとなる4メーカーテストには37台が参加。中上の同僚でもあるホンダ陣営のエース、高橋巧(27)が2分8秒782のトップタイムを記録した。

難条件で約10周

走行後も中上はリラックスムード
走行後も中上はリラックスムード
 雨が降ったりやんだりを繰り返す難しいコンディションにもひるまず、中上が鈴鹿を走り込む。トリオを組む3選手が順番に乗り込んだため、約10周の走行にとどまったが、今年の8耐にかける強い気持ちを初日からぶつけた。

 「今度はちゃんと汗をかいて優勝したい。裏方の苦労も見ている。勝ったら泣いてしまうかも」

 初出場だった10年の大会は高橋巧/清成龍一とともに優勝者として名を連ねた。が、第3ライダーだった中上は決勝では1周も走らなかった。チームを支える一員としての仕事を全うしたからこそ表彰台で笑顔を見せたが、今度こそは−の思いは誰よりも強い。

 この2年、ヤマハにしてやられてきたホンダは今年、必勝態勢を敷く。車両も9年ぶりに一新した「CBR1000RR・SP2」を投入するなどハード面の充実を図った。そしてエースチームのハルクプロには、高橋巧、中上、そしてモトGPライダーのジャック・ミラー(22)=オーストラリア=を迎えて実力者をそろえた。

「選ばれて誇り」

 「(ホンダから)勝つために参加してほしいと言われた。そんなメンバーに選ばれたことを誇りに思う」。中上のやる気は否が応にも上がっていく。ホンダのエースチームの一員として挑む今年の8耐は、特別な意味合いが増していく。

 WGPの来季については成績次第ながら、ホンダ系チームからのモトGP昇格がかかっている。

 シーズン序盤には2度の表彰台に上る好スタートを切りながら、第4戦以降の欧州ラウンドでは不運や車体調整が決まらず不振をかこった。第8戦オランダGP(6月25日)で3位に入って復調をアピールしたが、前半戦を終えて年間ランク7位。不本意な結果に終わっただけに、請われて挑む8耐では何としても存在感をアピールしたい。

 「ホンダから優勝を託されている」。そう表情を引き締める中上。30日の決勝まで攻め続ける。