第40回タイヤメーカー合同テスト
8耐でEWCの逆転王者を狙うYARTの野左根航汰が精力的に走り込む(カメラ=竹内英士)
8耐でEWCの逆転王者を狙うYARTの野左根航汰が精力的に走り込む(カメラ=竹内英士)
 【三重県・鈴鹿サーキット ペン=佐藤洋美 カメラ=竹内英士】世界耐久選手権(EWC)の最終戦となる8耐で逆転王者を狙うランキング3位のYARTヤマハは、野左根航汰(21)がチームベストを記録して7番手に食い込んだ。EWC勢が8耐で上位に食い込むのは難しいが、チームに育ててもらった思いが強い野左根は何としても上位進出を狙う。ヨシムラスズキの津田拓也(32)が最速タイムを記録した。

 EWCのタイトルを争うチームで今回のテストに参加しているのはYARTだけ。鈴鹿に慣れ親しむ野左根を中心に、8耐で何としても上位に食い込む決意の表れだ。

 チーム最速、総合7番手を記録した野左根は「ルマン24時間からどうしても勝ちたいと戦ってきたが、ドイツが2位でスロバキアは4位、最後のチャンスが最も厳しい鈴鹿8耐だが、諦めるわけにはいかない」。4月のルマンで優勝争いを繰り広げながら2位に終わり、その雪辱が日本の強豪チームが数多く出場する8耐になった。

 第2戦のルマンからEWCにフル参戦した野左根は世界の舞台で戦うごとに力をつけた。並行して参戦する全日本ロードレース選手権のJSB1000クラスでは、6月の第4戦で初勝利を挙げるなど目覚ましい成長ぶり。YARTでトリオを組むブロック・パークスは「初めて一緒に組んだルマンより速さも強さも増した」と野左根をほめれば、マービン・フリッツも「鈴鹿を一番知っている航汰から僕らは助けられている」と続けた。

 8耐はEWCのポイントが通常の1・5倍となるが、総合首位のSERTスズキとは27点差。YARTは優勝してもSERTが9位、同2位のGMT94ヤマハが10位でゴールするとタイトルに届かない苦境だ。

 「全日本ライダーとしてのプライドもある。最低でも表彰台。それがいろんなことを学ばせてくれたヤマハやチームへの恩返し」。野左根がチームを引っ張り続ける。