第12戦ポルトガルGP編
強風の吹き荒れるエストリルを疾走するノリック(カメラ=GP Photos)
強風の吹き荒れるエストリルを疾走するノリック(カメラ=GP Photos)
 阿部典史にとって24歳最後のレースとなった第12戦ポルトガルGPだが、本人の意気込みとは裏腹に、予選13番手、決勝も9位とさえない結末に終わった。「成績の悪い時はいつも落ち込むけど、今回はズシ〜ンと響いた」と頭を抱え、シーズン中盤戦以降もがき苦しむノリック。今回は何がいけなかったのだろうか。
 ――予選13位、決勝9位。数字だけを見ると、どうしたの? って印象だよね。

 ノリック「そうですね。でも、予選はすごくいい感じで走れてたんですよ。初日は4番手。2日目もこの調子ならPPもって勢いだったのに……」

 ――急降下したのはなんで?

 「前回のチェコから、ミシュランは予選用のタイヤを出してきた。1セッションに1セット。それはみんな同じで、当然のように最後にそれを使ってパパ〜ンとタイムを出してくる。初日はそれがうまくいったけど、2日目は失敗してしまった」

 ――エストリルは抜きにくいサーキット。クリアラップが取れなかったの?

 「それも多少はあるけど、根本的にうまく走れなかった」

 ――なんで?

 「力みすぎ……」

 ――んんんっ、また悪い癖が出たんだ。だめだな〜。でも、根本的に調子は良かったはず。決勝はスタートも良かったし、でも、ジリジリと……。

 「そうですね。ジリジリと落ちてしまいました。その理由は、タイヤのグリップがあるときは何とか頑張れたけど、コーナーの立ち上がりでリアが暴れまくっていた。それで全然アクセルを開けられなくなってしまって……」

 ――今回は3日間とも風が強かった。決勝は特に強かったけど、そのせい?

 「だと、思いますね。でも、同じヤマハに乗っているマッコイが優勝しているし、バイクのせいにはできない。オーストラリアのフィリップアイランドでも、風の影響で同じような状態になったことがあるし、きっと、僕の乗り方の問題だと思う。それに、マッコイが速いサーキットでは僕がだめ。僕が速いところではマッコイがだめっていうことにも気付いた」

 ――そうだね。ノリックとマッコイがバトルしたシーンってほとんどないもんな。でも、これって、これからのノリック飛躍のことを考えると、すごいヒントになってない?

 「そうですね。ちょっと、考えてみなくちゃ、ですね」

 ――ほんと言うと、今回はいろいろとノリックに言いたいことがあったんだよね。でも、反省も得たものもたくさんあるようだし、まあ、いっかって感じかな(笑)。

 「今回は、ほんと、ズシ〜ンとこたえました。過去4戦、雨、コースアウト、転倒といろんな理由でだめだったけれど、今回はまともに走ってこの結果。ほんと、ふがいないなって」

 ――その反省と怒りを次のバレンシアにぶつけようね。

 「そうですね」

 ――7日はノリックの25歳の誕生日。残り4戦、風に負けない、だれにも負けないレースを期待しているよ。

 ――「がんばります!!」(聞き手=遠藤智)

■2000年9月6日掲載