開幕スペシャル
「トーチュウ読者のためにもぶっちぎりVを誓います!!」 気合を入れていたノリック=写真はヤマハのテスト(カメラ=遠藤智)
「トーチュウ読者のためにもぶっちぎりVを誓います!!」 気合を入れていたノリック=写真はヤマハのテスト(カメラ=遠藤智)
 ロードレース世界選手権(WGP)開幕を翌日に控えた5日、三重県・鈴鹿サーキットで阿部典史(ノリック)が日本GP2連覇の自信をみなぎらせた。今オフの充実したテストが自信の裏付け。これまで落ち着かなかったというが、サーキット入りしてすっきり。昨年までとは一味違うノリック節を、まずは全開トーク開幕直前編でお送りする。
 いよいよ開幕。ついに本番の日がやってきたなという感じですね。今年で7年目のシーズン。何度経験しても開幕戦は緊張する。3月中旬の鈴鹿テストが終わって、今週の水曜日にサーキット入りするまで、やっぱりそわそわしてしまった。確かに鈴鹿テストでトップタイムだったことが自信にはなったけれど、それが反対にプレッシャーにもなっていた。でもサーキット入りしてみると、これが不思議とすっきりした気分で、いまはとにかく早く走りたい、という気持ちですね。

 今年はこれまでのシーズンの中でも、中身の濃い、最高のシーズンオフになったと思う。マレーシア、ヨーロッパ、そして鈴鹿テストで、セッションのひとつひとつを無駄なく消化することができたし、とにかく落ち着いて走れた。最初のころは新しいセッティングにトライしてつらいこともあったけれど、それもひとつひとつ自分の物にできた。いろんな方向性を試し、コンディションやサーキットが変わっても自信を持って挑めると信じている。それに今年のオフのテストではヤマハ勢の中で転倒しなかったのは僕だけ。それだけ無理をしないで安定していたと感じているし、いいマシンに仕上がったと思っている。

 そして開幕戦は僕がもっとも得意な鈴鹿。ここだけは絶対に負けられないし、勝てると信じている。予選、決勝とこれまでやってきたことをすべて出し切るつもりだし、できるはずです。

今年はサーキットが変わり、何秒で? とよく聞かれるけれど、こればっかりは始まってみないと……。でも予選は2分5秒台前半から中盤が目標。決勝もレース展開によってかなり変わるだろうが、6〜7秒の戦いかな。いずれにしても96年みたいにぶっちぎり、が目標です。

 とにかく今年は最高のシーズンにと思って全力を尽くしたい。成績の悪いときも、僕を信じて応援してくれるファンの皆さんには本当に感謝しているし、これまでと違う自分を見せたい。それが皆さんへの恩返しだと思っています。

 最後に、今年の僕は確かに影が薄かったです。雑誌やトーチュウを見ても、露出度は減っていたし……。でもオレは速いんだということを、ここで形に残したい。トーチュウの手記を今年も続けさせてくれたことにも、ちゃんとこたえたい。何としても、いい走り、いい結果を残したいと思っています。

 その第一弾が今週の日本GP。日本GP3回目の優勝を次の手記で報告するつもり。日曜日の夜は、去年のようにスタッフの喜ぶ顔の中で、自分も笑っていたいと思っています。

■2001年4月6日掲載