第9戦ドイツGP編
好スタートからの今季初優勝こそならなかったが、後半戦への手ごたえを得たノリック(カメラ=遠藤智)
好スタートからの今季初優勝こそならなかったが、後半戦への手ごたえを得たノリック(カメラ=遠藤智)
 ノリックが第9戦ドイツGP(22日決勝)で久々に胸のすくような快走を演じた。8番グリッドから得意のロケットスタートを決めると、チェカ、ビアッジと優勝争いを展開。今季初優勝の期待も膨らんだものの終盤ペースダウン。結局4位だったが、レース後のノリックスマイルはさわやか。復活をアピールするとともに終盤戦の活躍を予感させた。
 今回はいいスタートの予感がしていた。フリー走行、予選後、必ずスタート練習をやるんだけど今回は0〜100km/hで過去最高の数字。エンジニアにもすごいと言われたからね。

 1コーナーは3番手。ザクセンリンクは1コーナーまでが短く、しかもタイトなコーナーが続き抜きにくい。スタートがすごく重要なんだけど今回はバッチリ決まった。

 トップはビアッジ。チェカ、僕と続いて予想通り1分27秒台だったから落ち着いて走れた。予想外だったのは快晴になり気温が上がったこと。ウオームアップで違うタイヤをテストしたが、フィーリングが良くなかったので予定のタイヤに決めたが、それだけがちょっと心配だった。

 最初はじっくりでバイクが軽くなってからややペースアップ。中盤でチェカを抜きトップのビアッジとの差も少しずつ縮まり始めた。よ〜しこの調子でプレッシャーをかけようと思っていたら1コーナーで大きくスライド。チェカに追い付かれ抜かれてしまった。

 抜くチャンスをうかがっていたが、チェカはペースを上げ始め、抜けない。終盤、今度は中野くんに抜かれて4位後退。タイヤが厳しくなっていたこともありペースを上げられなかった。中野くんは最終ラップにファステスト。速かった、と脱帽するばかりだ。

 でも、オランダでケガをし、イギリスも散々だったことを思えばまずは納得のレース。ケガをした左ひざはまだ完全ではないが、ちゃんと走れることが分かったし後半戦につながると思った。

 それにしても今回は大変な遠征だった。というかちょっと恥ずかしいというか。前回のイギリスGP後、近所に住んでいるケニー(ロバーツJr)がアメリカに帰った。ケニーの奥さんが猫を飼っているんだけど、知り合いに預けてある猫をドイツに連れていってくれと頼まれた。僕の愛犬・ボニーとその猫を連れて移動したんだけど、何だかムツゴロウさんになったみたい。空港に向かうクルマの中、ドイツに着いてからサーキットに向かう車内のにぎやかなこと。ワンワン、ニャ〜。それじゃオレはライオン、とばかりにガオ〜〜ってほえてみたりした。

 ドイツGPが終わってグランプリは約1カ月の夏休み。ボニーを連れて火曜日に日本へ。荷物室に入れられたボニーのことがちょっと心配だったし、久しぶりの12時間のフライトはつらかった。

 でも成田の検疫はスペインで手続きをしていたこともあり、すんなりとパス。ボニーともども無事に日本到着。日本は超〜暑いって聞いていたけど、帰った日は雨。その雨を見て、日本に帰ってきたんだなあと思ったのだ。

■2001年7月27日掲載