第11戦ポルトガルGP編
多重クラッシュに巻き込まれ、炎上したノリックのマシン(カメラ=GPI/ヴェガ)
多重クラッシュに巻き込まれ、炎上したノリックのマシン(カメラ=GPI/ヴェガ)
 WGP第11戦ポルトガルGPはノリックにとって、500cc連続100戦出場にあたる記念すべきグランプリだった。初日の7日には26歳の誕生日だったが、2日目予選で大クラッシュし左手小指、薬指を骨折。痛みを押して出場した決勝はスタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ、あっけなくリタイア。連続100戦出場の“鉄人”もなすすべがなかった。
■GP100戦目も

 何て言っていいのやら。悔しいというか怒りがわきあがってくる、というのか、どうしようもない気持ちだ。イギリスGPで100戦目を迎えた時も、その前のオランダGPのけがを引きずって、決勝はトラブルでリタイア。今回は連続100戦目だったけれど、同じような結末になってしまった。予選ですごく調子が良かっただけに、とても残念。このエストリルは、去年は全くダメなサーキットだったけど、今年は開幕前のオフのテストがいいフィーリングで、予選が始まったらそれ以上のグッドフィーリング。かなりいけるんじゃないかと思った。

 フリー走行ではロッシ、カピロッシに続いて3番目。午後の予選でもポンポンとタイムが出て、ラスト10分まではトップだった。もう1回アタックしようとリアタイヤを交換して出て行った2周目。バックストレートの右高速コーナーで転倒してしまった。

 あとでコンピューターを見たら、いつもは225kmで走っているところで230km出ていた。明らかにオーバースピードだけど全然限界を感じないくらい、いい感触だった。だから余計に残念なんだ。とはいっても転んだ時は死ぬんじゃないかと思ったほど激しい転倒だった。左手小指と薬指のはく離骨折、左足首のじん帯を痛めただけで済んだのは運がよかった。

 でも、体も頭も痛く、まともな状態じゃなかったし、2日目のフリー走行はキャンセル。予選も骨折した指に合わせたレバーなどの確認程度。とにかく決勝に向けて体の治療と休養に専念した。なのに決勝はあっさりと終わってしまった。

■1コーナーで…

 ロバーツが強引にインに入って来て、それからはごちゃごちゃ。僕はクリヴィーレに引っ掛けれられたように感じ、ほかにもバロスと宇川さんが転んでいたけど何が何だか分からない混乱ぶりだった。

 もう言葉もないよ。予選でけがをして決勝は1コーナーで終わりなんだからね。そんな状態だったし、その日のうちにバルセロナに帰って、月曜日に市内の病院で手術をした。小指と薬指のはく離した部分をビス止め。左足首のじん帯も切れているといわれた。ずっと痛かった頭はようやく良くなったけど、来週のバレンシアGPも、これはかなり厳しい戦いになるなと、いまから覚悟しているところなんだ。

 それにしても、アメリカのテロ惨劇には、驚いた。何でこんなことが起こるんだと悲しい気持ちになったし、怒りもわいてきた。事故で亡くなった人や、家族のことを思うと言葉もない。僕も飛行機はよく利用するし、とてもひとごととは思えなかった。本当に、残念で仕方がない。

■2001年9月14日掲載