ポール・トゥ・フィニッシュ! 逆転タイトルへランク4番手へ
ARTAチャレンジ2012第7、8戦
福住が圧巻の2連勝を決めてガッツポーズ
福住が圧巻の2連勝を決めてガッツポーズ
 「ARTAチャレンジ2012」第7、8戦が5日、栃木県・ツインリンクもてぎ北ショートコースで開催され、気温30度を優に超える猛暑の中で行われた両レースで、福住仁嶺(にれい、15)が圧巻の連続ポール・トゥ・フィニッシュを決めた。今年は欧州カート選手権にも参戦していて第5、6戦を欠場したため、タイトル奪取のためにはどうしても連勝がほしかったが、狙い通りの快走を決めた。これでランキングも首位から17ポイント差の4番手に浮上。最後の第9、10戦(26日決勝)で逆転タイトルに挑む決意をみなぎらせていた。

     ◇     ◇     ◇

 前日(4日)の練習走行から好感触を得ていた福住は、第7戦のタイムトライアルではスタートを遅らせる余裕たっぷりの走りであっさりとポールポジション(PP)を奪取。午前中に行われた15周の決勝でも完ぺきなスタートを決めると、激しいポジション争いをする後続を尻目に独走V。午後の第8戦もライバルにつけいるすきをみせない圧巻のポール・トゥ・フィニッシュを決めた。

 「チャンピオンを取るためには2連勝が目標でした。それが達成できてうれしい。これで最終戦でチャンスが生まれました」と福住。並行参戦している欧州選手権のドイツ大会と日程が重なって欠場したARTAチャレンジ第5、6戦の穴を、うまく埋められたことを喜んだ。

 福住は2歳年上の兄の影響で5歳でカートを始めた。「始めたころのことはもう覚えていません。多分、今でもカートを続けているので楽しかったのだと思います」という。だが、住まいは徳島市郊外の石井町。「徳島にもカートコースはありますが、(全国規模で)カートをやっているのは僕ぐらいかも。ずっと父と一緒にレースに行ってました」と、決して恵まれた環境ではなかった。

 しかし、その経歴は輝かしい。2006年のM4カデットの近畿、中国の両シリーズを制したのを皮切りに、09年はKPRジュニアの王者となり、ワールドカップ・カート・レースinジャパンのFP−Jrで優勝、10年も鈴鹿選手権のJ−RMC王者、RMCのJ−RMC日本王者、ROTAXMAXフェスティバルのJ−RMC王者、昨年も鈴鹿とRMCの連覇を果たすなどタイトルのオンパレード。今年は片山右京氏率いる「Team UKYO」のメンバーとなって海外参戦する他に、ARTAチャンレジと鈴鹿RMCでタイトルを手中に収めかけている。

 「将来はヨーロッパでレースがしたいですね。カートやフォーミュラで。もちろん一番の目標はF1です」と言い切る福住。「うまくいくときは逃げ切っちゃいますね」というスタイルを貫き通し、最終目標まで一気に駆け上がりそうな勢いだ。

 [第7戦 レース展開]
 PPの福住がスタートを決めてトップで1コーナーへ飛び込む。後続は阪口晴南、小川貴大のグリッド順で、4番手には平木湧也が順位を上げ、大湯都史樹、宮澤一輝と続いた。1周目の第2ヘアピンで大湯、宮澤が平木をかわし、3周目の第2ヘアピンでは大湯が小川をかわして3番手に浮上。上位陣はそのままチェッカーとなった。ランキング首位だった高橋悠之は9位に終わった。

 [第8戦 レース展開」
 PPの福住が危なげないスタートを決めて首位を堅持し、後続は小川が1つ順位を上げて2番手に浮上し、阪口、平木玲次、大湯と続く展開。その後、2番手以降が終始激しいポジション争いを展開し、8周目の2コーナーで小川を捕らえた大湯が2位、14周目の第2ヘアピンで小川をかわした小林が3位となった。大会前にランク首位だった高橋は第7戦で負傷して第8戦出場を辞退した。

 [ARTAチャレンジ]
 対象年齢は12〜19歳で、シリーズ上位入賞者には海外カートレース参戦や国内フォーミュラスクールへの参加がバックアップされるスカラシップ制度が設けられている。エンジンはヨーロッパで開催されている「Rok Cup インターナショナル」と共通のVORTEX社製の「Rok GP」。それもデリバリー制が採用されており、イコールコンディションも大きな特徴。

 次戦は8月26日につま恋(静岡県)で第9、10戦を開催予定。
15歳ながら数々のタイトルを獲得してきた福住
15歳ながら数々のタイトルを獲得してきた福住
 [ARTAチャレンジ第7、8戦](路面:ドライ)
 ▽第7戦(15周、完走・出走:14台)
順     ドライバー(チーム)    タイム/差  T
1 福住仁嶺(RTエスカルゴ)  9分36秒949  1
2 阪口晴南(アキランドR)      2秒528差 2
3 大湯都史樹(K.M.R)      2秒611差 4
4 小川貴大(KOSMIC)      3秒455差 3
5 小林弘直(桑山レーシング)     4秒459差 9
6 宮澤一輝(KOSMIC)      5秒827差 6
8 平木湧也(K.M.R)       7秒498差 5
9 高橋悠之(K.M.R)       7秒855差 8

 ▽第8戦(20周、完走:12台/出走:13台)
1 福住仁嶺(RTエスカルゴ) 12分56秒413  1
2 大湯都史樹(K.M.R)      1秒540差 4
3 小林弘直(桑山レーシング)     4秒243差 6
4 小川貴大(KOSMIC)      5秒485差 3
5 阪口晴南(アキランドR)      5秒663差 2
6 平木湧也(K.M.R)       7秒040差 8
− 平木玲次(K.M.R)       6周リタイア 5
− 高橋悠之(K.M.R)       欠場
 ※T=タイムトライアル順位

 [ランキング]
順  氏名   ポイント
1 阪口晴南  132
2 大湯都史樹 131
3 高橋悠之  126
4 福住仁嶺  115
5 宮澤一輝   93