09年マシンに関する特性及び可能性に関する考察
F1開幕特別ゼミ 16時間目
「Force India VJM02」(フォース・インディアF1提供)
「Force India VJM02」(フォース・インディアF1提供)
 絶えず進歩するF1のなかで、昨年のVJM01は基本設計がジョーダンチーム時代までさかのぼる約5年落ちの『クラシックカー』的存在だった。しかし、昨年チームはフォース・インディアとなり、新体制のなかで新設計されたのが今年のVJM02だ。

 昨年の終盤になってマクラーレン・メルセデスとの技術協力契約をとりつけたことで、エンジンとギアボックスのパワートレインはメルセデス製となっている。

 しかし、車体の開発は昨年春からフォース・インディアチームで独自に行なわれていた。当初はわずか4人で開発が始められ、その後人数を増やしたというが、それでもトップチームとは比べ物にならないほど小規模な開発チームだったという。

 だが、フォース・インディアにとって初の完全新設計マシンとなるVJM02は、なかなか意欲的なデザインだ。ノーズは、トヨタのように先端が高く、ノーズ下面から気流を車体の底に真っ直ぐに導こうとした設計にされている。フロントウイングは2エレメントのフラップを採用し、その翼端板は気流をフロントタイヤの外側に導くという、今年のF1マシンとしては標準的なフロントまわりだ。これを限られた予算と人数で実現しただけでも、フォース・インディアチームの開発効率の高さを示している。さらに、車体中央部では、フォース・インディアの技術スタッフたちによる知恵と独自性がよく現れている。(小倉茂徳)

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