09年マシンに関する特性及び可能性に関する考察
F1開幕特別ゼミ 17時間目
「Force India VJM02」(フォース・インディアF1提供)
「Force India VJM02」(フォース・インディアF1提供)
 今年のVJM02でもこの手法を応用している。今年は、前後のタイヤの間に翼類を装着するのが禁じられているが、VJM02はバックミラーのステー(支柱)を翼型に成形することで気流を制御するカナード(小翼)の役割を持たせている。これは昨年のVJM01にもみられた手法だ。このバックミラーステーは空気抵抗と乱流を減らすだけでなく、気流をうまく車体後部に流す効果があるはずだ。これは少ない費用と手間のわりに大きなきな効果が見込めるやりかたで、低予算のなかで考え出された知恵といえる。

 サイドポンツーン前端外側には、気流を外側に沿って流すための垂直フェンスもついている。この垂直フェンスは、上端がサイドポンツーンと一体で、下端がフロアにまでつながる形にされている。サイドポンツーン側面のアンダーカットもしっかりとついている。これらによって側面の気流は車体後部に向かって勢いをもって流れるはずだ。

 サイドポンツーン後半は、ラジエーターが収まった部分より後ろが極端に低い。こうすることで、リアウイングへ良質な気流を送ろうとしている。一方、内部の熱気の抜け道を確保するのと、側面に沿ってディフューザー上に向う勢いのある気流確保を両立させるため、サイドポンツーン後部は、ルノーR29のように上側が幅広いT字型断面にしている。

 KERSもマクラーレン・メルセデス製のとなるが、導入には慎重な姿勢をとっている。(小倉茂徳)

 次回ゼミは4月9日(木)の予定