09年マシンに関する特性及び可能性に関する考察
F1開幕特別ゼミ 19時間目
「Brawn GP BGP001」(AP)
「Brawn GP BGP001」(AP)
 昨年12月にホンダがF1撤退から撤退したが、ロス・ブラウン(チーム代表)がチームの全株式を取得。このMBO(役員買収)でチームはブラウンGPとして存続でき、大部分のスタッフの職も確保された。

 車体自体は、昨年中に開発が進んでいたはずだが、ホンダの撤退によってエンジンはメルセデスに換えられた。これは、メルセデスによる友好的支援によるもの。モノコックとエンジンの接合は、マウントの共通化のおかげでさほど問題はなかったはずだが、チーム独自のギア・ボックスとの接合や、冷却、潤滑、油圧などの変更には、短時間で多くの作業を必要としたはずだ。

 チームはホンダ時代に過去2シーズンにわたって空力で大失敗をしていた。一度技術的足場を失ったことで、昨年までのテクニカル・レギュレーションが大きく変わらないなかでは、他との差がひろがる一方だった。しかし、レギュレーションと空力が大きく変わる今年は、これまでの差を埋めるチャンスだった。ブラウンGPはこれに賭けていたはずであり、3月のテストに間に合った新型マシンBGP001は、実際に好タイムを出している。

 シルバーストーンでのシェークダウンのあと、3月9日からのバルセロナ・テストに現れたBGP001は、細部に独自性の強いデザイン(設計)がなされていて、空気力学部門が失地回復のために開発でかなり頑張った結果の形であることがうかがえた。(小倉茂徳)

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