エンジン出力はメルセデスがやや上
公開講座第6回
 【質問】今年のブラウンGPがホンダのエンジンを載せて戦ったとしたらどんな戦績になっていたか? この戦績はホンダの遺産と思っているけど……。(ペンネーム=ピヌア)

 【答え】現実に今年のBGP001にホンダのエンジンを搭載して走ったことがないので、正確な比較はできません。でも、想像は少しぐらいないならできるでしょう。

 BGP001は、前半戦でエンジンの冷却をかなり気にしていました。これは、序盤戦での気温の高さによるものだけでなく、BGP001の設計段階にあったホンダのエンジンよりも実際に搭載したメルデセスのものの発熱量が増えたためだとも思われます。エンジンは燃料をよりうまく燃焼してそれをパワーとして取り出しているので、その発熱量は出力と関係があるはずです。一説にはホンダよりもメルセデスの方が50馬力も出力が大きいといわれました。これは大げさな数字に思えますが、チーム関係者もメルセデスが出力でやや優り、これも成功の一端と認めていました。

 BGP001は、サスペンションや空力を含めた、タイヤを上手く使って車両の運動性能を高める点で優れています。これは、昨年のホンダ・チームが、08シーズンの開発を早期にやめて、日本とイギリスの両方で09年車の開発に費用と人員を集中したのがとても大きかったのでしょう。

 一方、あるチーム関係者は、ホンダが抜けて組織がコンパクトになったことで意思決定がより速く明確にできるようになり、開幕前に存亡の危機を経験したことでチームの結束がより強くなったという利点も挙げています。過去のさまざまな「遺産」が今良い方向に活かされているのでしょう。(モータースポーツ・ジャーナリスト)

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