ライバルの動向把握し対応
公開講座第7回
 【質問】ピット内でも国際中継の映像が流れていますよね。ということは、その中継を通じて他チームの情報を得たりするんでしょうか? 例えば、スペインGPの時、レッドブルは中継を通してマッサのガス欠情報を得るとか……。(ペンネーム=メッサ)

 【答え】「敵を知り己を知れば、百戦危うからず」――孫子の兵法。

 勝負事に情報は絶対欠かせません。F1でも決勝の戦略を組み立てる上で、ライバルの動向を知ることはとても重要です。今年は車両重量が事前発表され、戦略上の重要な情報がひとつオープンになりました。すると、1回目のピット・ストップでの燃料補給時間、タイヤ選択から、次に相手がどう出てくるかがわかる重要な情報になります。

 さらに、ライバルのタイム、走り、マシンの状態をより早く正確に察知することで、自チームがより有利な展開を組立てる材料にできるはずです。そのため、ライバルの動向はできるかぎり把握したいのです。ピットやガレージやトランスポーターの中では、一般に貸し出されている携帯テレビがあり、それで国際映像を見たり、チームの無線も聴けたりします。

 さらにトップ・チームには、サーキットとファクトリーとでデータや情報のやりとりをしているところもあります。ファクトリー側では生中継の映像も見ているので、ここでもライバルの情報がわかり現地に連絡できます。

 スペインGPでは、映像に流れたマッサとピットの無線交信音声とともに、フェラーリ・チームのピット・ウオールが映ったときにデータ表示のひとつがマイナスの表示になっていたことで、マッサがガス欠状態にあったことを、世界中の視聴者とともに他チームもしっかりと把握していたはずです。(モータースポーツ・ジャーナリスト)

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