多摩川をバックに新年のスタートを切ったノリック(カメラ=遠藤智)
多摩川をバックに新年のスタートを切ったノリック(カメラ=遠藤智)
「凶から大吉目指す!!」

 ノリックこと阿部典史が2003年シーズンのスタートを切った。今年はヤマハのモトGPクラスのラインアップから外れ、テストライダーを務めながらワイルドカードでスポット参戦する。数少ないチャンスの中で、来季のレギュラーシートを狙う厳しいシーズンになるが、今年も例年通り元日からトレーニングをスタートさせた。
筋力トレーニングで汗を流す(カメラ=遠藤智)
筋力トレーニングで汗を流す(カメラ=遠藤智)
 ノリックは昨シーズン終盤戦の第15戦オーストラリアGPで痛めた左手や肩の治療のために、シーズン終了後の約2カ月間はトレーニングを休んでいた。そのために衰えた体力を復活させようと、都内のプライベートジムで筋力トレーニング、多摩川の土手でランニングに励んでいる。

 「まだ体が完全に治っていないので、ランニングも今は3kmくらいと軽め。筋力トレーニングもいつもよりかなり軽めのウエートでやっている」というが、新年早々から汗を流し、新しいシーズン開幕を全身で感じている様子だ。

 19歳でグランプリへのフル参戦を開始してから8年間、トーチュウの正月用の紙面でさまざまなことにトライしてきた。スカイダイビングにロッククライミング。昨年は紋付きはかま姿で書き初めをしたが、今年はレギュラーシートを失ったことと、体調が完全でないこともあり、静かな正月を過ごすことになった。

 それだけに、早くも2004年のフル参戦復活に向けて闘志満々。今月中旬からヤマハのテストコースを使い、YZR−M1で走行を開始する予定で、2月からは海外のテストにも参加、鈴鹿サーキットの開幕戦日本GP(4月6日決勝)にピタリと照準を合わせている。

 「今年のおみくじは凶なんですよ。こんなの引いたの初めて」と苦笑いのノリック。今年はベンチを温めながら出番を待つ屈辱のシーズンゆえに、それもやむなし? が、「これ以上悪いくじはないわけですからね」とも。大吉を目指して突っ走るだけのようだ。

 スポット参戦で3度目の日本GP制覇という大物を釣り上げる意気込みだ。(遠藤智)