2018年WGP日本GP特別コラム(7)

「2018 FIM MotoGP世界選手権シリーズ第16戦MOTUL日本グランプリ」(10月19日〜21日、ツインリンクもてぎ)のモト3クラスにワイルドカード参戦が決まった岡崎静夏(26歳)。モト3には年齢制限があり、25歳がデッドライン。申請時の年齢が適応されるため、6月生まれの岡崎は年齢制限はクリアし、「最後のワイルドカード参戦」に挑むことになりました。
2016年には、21年ぶりに日本人女性ライダーが日本GPにワイルドカード参戦するということで、大きな話題となりました。
2016年には、21年ぶりに日本人女性ライダーが日本GPにワイルドカード参戦するということで、大きな話題となりました。

しかし、結果は最下位で、まったく歯が立たなかったという事実は、岡崎の胸に刻まれることになりました。全日本ロードレースからワイルドカード参戦するライダーは、レースウィーク中にロードレース世界選手権(WGP)仕様のマシンに仕上げなければならないため、大きなハンデがある中で世界の強豪と戦わなればなりません。厳しいことは覚悟していましたが、レース後「私が変わらなければ、何度挑戦しても同じ…」と語っていました。
岡崎を支えた小原斉監督は「これからのレースで、GPに参戦して良かったと示せばいい」のだと、結果よりも岡崎の変化に期待しているようでした。
岡崎を支えた小原斉監督は「これからのレースで、GPに参戦して良かったと示せばいい」のだと、結果よりも岡崎の変化に期待しているようでした。

ですが、昨年はワイルドカードの申請をすることはありませんでした。岡崎は「自分がやりたいと思うライディングができてなくて、雨の転倒が多く、自信が持てなかった」と言います。もがくように、自分と向き合いトライを重ねていたのです。夜中にバイクに乗り、ウィリーの練習に出掛けたり、ライディング改善のヒントを見つけるためミニバイクレースに参戦してみたりと、岡崎の生活はGP参戦から、さらにバイク一色となるのです。
岡崎は「今さらなんですが、基本に忠実に、初心に戻るということが改めて大事だと感じました。自分のライディングの写真を見て、いろいろ考えて、去年はうまく行かなかったことができるようになり、走り方が変わりました」。
岡崎は「今さらなんですが、基本に忠実に、初心に戻るということが改めて大事だと感じました。自分のライディングの写真を見て、いろいろ考えて、去年はうまく行かなかったことができるようになり、走り方が変わりました」。

その岡崎の変化は、結果にも表れるようになりました。予選ポジションも上位に出てくるようになり、これまでの自己最高位6位から5位へとアップ。前半戦はマイナートラブルが続き、結果が残っていませんが「これまでは、誰かについていかないとタイムアップできなかったので、ひとりでもタイムを出せるようになった」と自身の変化、進化を実感した岡崎は「挑戦したい気持ち」が芽生えてきたと言います。
それでも、WGPの戦いの厳しさを体験しているだけに「前回は、WGPを走れるということにワクワクしていたし、すごく楽しみにしていました。でも、今回はその厳しさを知っているので、不安な気持ちもある。ビビッています。それくらいに衝撃の体験でした。食事をするのを忘れるくらいでした。でも、得るものもたくさんありました。怖いけど出たい。またショックを受けるんだろうって思っていますが、挑戦させてもらえることに感謝して、頑張るしかない。年齢的に最後のチャンスですから」と自分に言い聞かせるように語りました。
それでも、WGPの戦いの厳しさを体験しているだけに「前回は、WGPを走れるということにワクワクしていたし、すごく楽しみにしていました。でも、今回はその厳しさを知っているので、不安な気持ちもある。ビビッています。それくらいに衝撃の体験でした。食事をするのを忘れるくらいでした。でも、得るものもたくさんありました。怖いけど出たい。またショックを受けるんだろうって思っていますが、挑戦させてもらえることに感謝して、頑張るしかない。年齢的に最後のチャンスですから」と自分に言い聞かせるように語りました。

女性ライダーということで、メディアへの登場も多く、先日はTV番組『ジャンクSPORTS』(フジテレビ)にも出演。可愛い女性としての注目度も魅力ですが、ライダー岡崎の挑戦にも注目してもらえたらと思います。岡崎は「タイムアップと、1周でも2周でもいいからバトルがしたい」と目標を定めました。
