「The RIDERs III」

外出自粛ムードで迎えたゴールデンウィーク。新型コロナウイルスが収束したら行きたいところがたくさんありますよね。そんな中でも、写真展や美術館ではソーシャルディスタンスが保てるように人数制限を設けるなど、感染防止対策を行いながら開催しているところもありました。ということで、今回は写真展の話題です。

全日本ロードレース選手権の取材は、ライダー、エンジニアなどチーム関係者が主に対象となりますが、パドックにはそれ以外の関係者の方も多くいます。田邊豊さんもそんなひとりで、チームスタッフのようなでそうでないような、不思議な存在の方でした。
田邊さんは「アルデザイン株式会社」の社長さんで、レース好きが高じて、チームのお手伝いをしながら、写真を撮っているそう。中尾省吾さんと一緒に「The RIDERs III」という写真展を開催していると聞き、ものすごーく驚いたのです。
中尾さんといえば、業界ではとても有名なカメラマン。独特の存在感と独自の視点で、「中尾さんだから撮れたのね!」という写真に、多くのファンがいます。ロードレースの業界では、『阿部典史写真集 いつもニコニコ「Norick@Turn1」』のカメラマンとして、誰もがその顔を思い浮かべることができます。
今もなおファンに愛され続けている天才ライダー、故阿部典史の愛称である「ノリック」は、なんと中尾さんの命名。ノリックの父・光雄氏からも絶大な信頼を得ていて、昔、ノリックとともにアメリカへダートレース修行に付いていった中尾さんは、その修行時代のノリックの姿を撮影した唯一のカメラマンでもあります。ノリックにとってもアメリカ修行時代は原点で、ヘルメットのデザインがインディアンの羽や国旗を思わせる星があることからも、それが伝わります。
田邊さんは「アルデザイン株式会社」の社長さんで、レース好きが高じて、チームのお手伝いをしながら、写真を撮っているそう。中尾省吾さんと一緒に「The RIDERs III」という写真展を開催していると聞き、ものすごーく驚いたのです。
中尾さんといえば、業界ではとても有名なカメラマン。独特の存在感と独自の視点で、「中尾さんだから撮れたのね!」という写真に、多くのファンがいます。ロードレースの業界では、『阿部典史写真集 いつもニコニコ「Norick@Turn1」』のカメラマンとして、誰もがその顔を思い浮かべることができます。
今もなおファンに愛され続けている天才ライダー、故阿部典史の愛称である「ノリック」は、なんと中尾さんの命名。ノリックの父・光雄氏からも絶大な信頼を得ていて、昔、ノリックとともにアメリカへダートレース修行に付いていった中尾さんは、その修行時代のノリックの姿を撮影した唯一のカメラマンでもあります。ノリックにとってもアメリカ修行時代は原点で、ヘルメットのデザインがインディアンの羽や国旗を思わせる星があることからも、それが伝わります。

アメリカでの撮影が多かった中尾さんの被写体には、2006年ロードレース世界選手権のチャンピオン、ニッキー・ヘイデンがいます。アメリカを代表するライダーで、生まれが有名なレーサー一家で、兄弟ライダーとしても知られ、2002年アメリカスーパーバイクチャンピオンにも輝いています。2017年、不慮の事故で亡くなったニッキーは、私は数少ない取材機会での印象ですが、フレンドリーで、真っすぐで、明るくて、本当に気持ちの良いライダーでした。「あなたのことを悪く言う人に会ったことがない。どんなふうに育てられたの?」と聞いたら「母が、良いことをすれば褒めてくれ、悪いことをすると怒られて、普通に、普通に育ったよ」と言っていました。きっと中尾さんは、彼のそんな素顔の良さを切り取っているのだと思います。

このふたりに加え、田邊さんが撮影したライダー岡崎静夏の写真も展示されている「The RIDERs III」は大好評だそう。被写体となった岡崎は「田邊さんは目線なしの写真しか撮らない。普通のカメラマンなら撮らない、積み込みの様子やピットでの姿を撮っていました。だからリアルで、普段の本当の私が写っているのかもしれないですね」と言います。田邊さんは「写真展を開催して驚くのは、岡崎選手の人気の高さです」と、被写体としてもライダーとしても岡崎のことを魅力的だと語ります。

このちょっと不思議な写真展は、田邊さんと中尾さんの出会いから生まれました。ふたりが出会ったのは、1987年まで遡ります。レース好きの田邊さんが大学の卒業旅行でアメリカのデイトナツアーに参加し、その際に中尾さんにお世話になったことがきっかけ。そのふたりが長い年月を経て「一緒に写真展をやろう」と動き出したのが昨年。
第一回は横浜市のギャラリーで始まり、回を重ねて、第8回が奈良市・針テラスで2021年3月13日〜4月11日まで開催されていました。田邊さんは「声をかけてもらえたら、どこへでも出かけます。無償無料でも、たくさんの人に写真を見てもらいたい」と、会場の提供を募っています。「ひとりでもいいから、レースのすごさ、カッコ良さを知ってほしい。この刺激的な世界があることを気に留めてほしい。どんなところでも、パネルを抱えて出かけて行きますよ」と呼び掛けています。
レースの面白さや素晴らしさを、ひろく世界に発信している田邊さんと中尾さんの試みを、ぜひ見ていただきたいです。また、写真展の開催を希望する方がいたら、ぜひ田邊さんまで連絡してみてください。バイクのレースにあまり親しみがない地方でこの写真展が開かれたら、素敵だなと思います。
●連絡先:All design アルデザイン株式会社 / 田邊
●E-mail : tanabe@alldesign-jp.com
第一回は横浜市のギャラリーで始まり、回を重ねて、第8回が奈良市・針テラスで2021年3月13日〜4月11日まで開催されていました。田邊さんは「声をかけてもらえたら、どこへでも出かけます。無償無料でも、たくさんの人に写真を見てもらいたい」と、会場の提供を募っています。「ひとりでもいいから、レースのすごさ、カッコ良さを知ってほしい。この刺激的な世界があることを気に留めてほしい。どんなところでも、パネルを抱えて出かけて行きますよ」と呼び掛けています。
レースの面白さや素晴らしさを、ひろく世界に発信している田邊さんと中尾さんの試みを、ぜひ見ていただきたいです。また、写真展の開催を希望する方がいたら、ぜひ田邊さんまで連絡してみてください。バイクのレースにあまり親しみがない地方でこの写真展が開かれたら、素敵だなと思います。
●連絡先:All design アルデザイン株式会社 / 田邊
●E-mail : tanabe@alldesign-jp.com
