3月31日まで募集延期
 東京ビックサイトで3月25日〜27日まで開催されている「第49回東京モーターサイクルショー」のモトアップのブースで、今季から始まる「FIM MiniGP Japan Series」(ミニGP)で使用されるマシン展示がありました。アドバイザーを務めるホンダのモトGPテストライダー長島哲太さん、運営の株式会社P−UP Worldの代表取締役中込正典社長がミニGPの説明をしてくれました。

 ミニGPはFIM(国際モーターサイクリズム連盟)が「Road to MotoGP(モトGPへの道)」を掲げ、昨年新設。10〜14歳のライダーたちを対象に世界各地で開催し、マシンや競技規則、技術規則などを統一、ワンメーク大会として、ミニバイク「Ohvale(オーバーレイ)」とピレリタイヤが使用されます。昨年はフランス、イタリア、マレーシア、オランダ、イギリスなど10カ所で開催され、今年はオーストラリア、オーストリア、インドネシア、カタール、そして日本が新たに加わりました。

 年間5戦10レースが予定され、15人が参加。トップライダー3人は、各国代表とともに「MiniGP World Final」に出場できます。その勝者には、CEV(ヨーロッパ選手権)やロードレース世界選手権への参戦の可能性あるという夢のようなシステムです。

 長島は「バイクの特性も、ピレリのスリックタイヤを使用していることも、世界をターゲットにしていることが分かります。これでしっかり練習ができたら、世界へのステップになる」と力を込めます。今も現役で通用する速さがあり、世界を戦った経験のある長島の指導が受けられるだけでも大きなメリットです。

 そんなチャンスがあるミニGPですが、「まだ考えていたよりライダーが集まっていない」と言います。中込社長も「マレーシアでは100名以上の募集があり、セレクトがたいへんだったと聞きましたが、日本はちょっと(応募人数が)伸びていません。将来性のあるライダーを選び、世界への挑戦を後押ししたく、募集期間を今月31日まで延長しました」と語りました。

 フル参戦(チームウェア1セット支給)の場合のエントリー費用も、通常価格110,000円から66、000円に、スポット参戦の場合は通常価格150,000円が88,000円(タイヤ1セット支給、車両レンタル代含む)と参加者の負担が少なくなっていて、その差額分は主催者が負担してくれるのです。サポート体制も充実し、アライやタイチ、アルパインスターとトップライダーらと遜色ありません。

 中込氏は「ミニGPを開催することで子供たちを支え、世界への足掛かりを掴む手伝いができたら」と、主催・運営に乗り出しました。その願いは、全日本ロードにチームを立ち上げた長島も同じで「世界を目指す若手ライダーの登竜門のひとつとなるようにサポートしたい」と願いを込めています。

 今のレース業界の現状を考えると、世界への道はとても狭く険しいと感じます。その現状を打破する可能性を秘めたミニGP。中込氏と長島の「夢を後押ししたい」という情熱がなければ、このシリーズは日本では開催されなかっただろうと思います。世界を夢見て頑張っている10歳〜14歳のライダーがいたら「こんな大会があるよ」と声をかけて下さい。ちょっとでも気になった方がいたら、エントリーしてほしいです。そして、そこから未来のモトGPライダーが羽ばたいてくれることを期待しています。
■参加条件

●参加年齢:2022年4月1日時点までに満10歳になっていること。2022年12月末日時点までに満14歳でなければならない。
●選考:レース経験者であること、過去の参戦歴参照、選考に性別問わず。

問い合わせ
株式会社 P-UP World
メール : minigp-jp@p-up.world
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