大激論の末、結論持ち越し〜BS契約も問題視
チーム代表者会議
カスタマー・シャーシ疑惑をかけられたスーパーアグリの亜久里代表(AP)
カスタマー・シャーシ疑惑をかけられたスーパーアグリの亜久里代表(AP)
 国際自動車連盟(FIA)の表彰式に先立ちF1チーム代表者会議が8日、モナコで開かれ、来季使用されるスーパーアグリとトロロッソのシャーシ問題、タイヤ単独サプライヤーとなるブリヂストン(BS)の契約問題をめぐり大紛糾した。シャーシに関しては来年まで完全自社製で臨むことが規約で決められているが、ライバルの数チームが他社のパーツ流用の可能性を指摘。またBSと各チームとの契約内容が違うのでは、との疑念も指摘された。

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 F1チーム代表者会議で、やり玉に挙がったのはスーパーアグリとトロロッソ。来季使用するシャーシに関してスーパーアグリはホンダ、トロロッソはレッドブルによって製造されたパーツ、技術が流用されるのではとの疑念がライバル・チームから指摘され、大騒動となった。

 スーパーアグリは今オフのF1合同テストで、ホンダの栃木研究所(HGT)の協力で制作したテスト専用車両を使用。あくまでもテスト期間内の暫定措置であるにもかかわらず、これが他チームのライバル心をいたく刺激した。

 他チームからシャーシの供給を受けるいわゆる「カスタマー・マシン」は2008年まで禁止されており、会議では「もちろんオフのテストの範囲内なら構わないが、シーズンに入っても同じようなことがなされるのではないか」とライバルの数チームが指摘。疑惑を否定するスーパーアグリ、トロロッソの意見がぶつかり合い、会議は大もめとなった。

 規約の順守を主張するスーパーアグリ、トロロッソの両チームに対し、バッシングを続けるライバルチーム側は妥協案を提示。事実上のカスタマー・マシンを使用する代わりに「チャンピオンシップでのポイントを返上するか、FOM(F1管理会社)からのテレビ収入配当を放棄するか」の二者択一を迫った。

 議論は結局3時間続いた揚げ句に結論は持ち越し。最終的な解決策は出されず、再びチーム代表者会議が招集される可能性も出てきた。

 鈴木亜久里代表はこれまで「新車は空力に加え、モノコックも自社製。完全にうちのオリジナルなクルマ」と何度も強調している。にもかかわらず、ライバル陣営はホンダの協力によって戦闘力がアップすることを危惧(きぐ)。

 テールエンダーだったスーパーアグリの躍進で、ポイントとテレビ収入を失うことを恐れてのアクションといえそうだ。(ニキ・タケダ)

 〇…F1チーム代表者会議では、来季からタイヤを単独で供給するBSの契約も問題視された。一部のチームから「チームによって供給契約の内容が違い、フェアじゃない」と疑念が指摘され、これまた長時間の議論に。BSの浜島裕英開発本部長は「契約の内容は本当に何も知らないので……。東京の本社に聞いてください」と困惑の表情だった。