ライコネンも登場〜一貴はエンジン壊れ33周
ヘレス合同テスト第1日(2)
スリック・タイヤで70周をこなし、2番手につけたバトン(資料)
スリック・タイヤで70周をこなし、2番手につけたバトン(資料)
 【へレス・サーキット(スペイン)ニキ・タケダ】年内最後の合同テストが4日、当地で開幕。2009年の導入が検討されているスリック・タイヤのテストも行われ、BMWザウバーのニック・ハイドフェルト(30)、ホンダのジェンソン・バトン(27)がワンツー。97年シーズン以来の光景は新鮮だった。

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 ブリヂストン(BS)がチームの要請を受けて持ち込んだスリック・タイヤを履いたハイドフェルト、バトンがワンツーを刻み、テストに参加したチームの話題をさらった。国際自動車連盟(FIA)は09年からの導入を契約しているようで、BSとしてはまずはデータ取りを目的にして今テストに持ち込んだものだ。

 「信じられない光景だった。(F1では)スリックは初めて。興奮したよ。グリップはすごいし反応を読みやすい」と圧倒的なトップ・タイムを記録したハイドフェルトは興奮冷めやらないといった感じ。F1デビューを飾った00年にはグルーブド(みぞ付き)になっており、8年目にしての初体験だったようだ。

 2番手タイムとなったバトンもそれは同じ。「すっごく面白い。タイヤの反応が計算しやすいし、メカニカル・グリップがものすごい。スリックで走るのはF3以来だからね」とこちらも興奮気味。F1デビューはハイドフェルトと同じ00年。グルーブド世代にすれば、本来は当たり前のスリックが新鮮でたまらないという表情だ。

 今回は各チームに3セット供給されており、4日間のうちに好きな時に使えることになっている。BSは今回のデータをさまざまな面から解析し、投入が決まった場合に備えるようだ。

 〇…チャンピオン獲得後、初の合同テストに現れたフェラーリのK・ライコネン。空力パーツのレベルが違う2台のマシンをドライブした後、エンジンのマッピング(コンピューターの調整)のプログラムを行った。総合4番手タイムながらグルーブド勢では2番手。周回数も78とまずまずの走り込みだった。

 〇…計7人のドライバーを今テストで走らせるフォース・インディアだが、第1日はG・フィジケラとF・モンタニが乗り込んだ。14、16番手で初テストを終えたが、両ドライバーともステアリングの重さにギブアップ寸前だったとか。フィジケラはセッション終了近くにスリック・タイヤでアタックに繰り出したが、あえなくコース・オフ。パドックでは、余りの重さに耐えられなかったのでは? と笑われていた。また事前のリストには載っていなかった山本左近もサーキットを訪れている。

 〇…ウィリアムズの中嶋一貴はエンジンが壊れてたった33周の走行にとどまった。ベストも17番手タイムに終わり、「突然きたんですよ。それまではエンジンの調子も悪くなかったんですがねぇ〜。プログラムが全然こなせませんでした」と肩をすくめた。気になるスリック・タイヤのテストは「僕は使うかどうか分からない」とこちらも不完全燃焼モード。第2日には思い切り走り込みたい――が本音のようだ。

 〇…トヨタに移籍したT・グロックの後任探しに忙しいのがBMWザウバーだ。英国F3チャンプのM・アスマーとJ・ビラの2人が午前、午後に分かれて乗り込んだ。「テストの機会を与えてもらって本当にうれしい。でも、来年のことはまるで決まっていないんだ」とアスマー。第3ドライバーの最有力候補も、このテストが正念場のようだ。