スタッフ削減も提案
前途は多難
 BMWは27日、スイスの投資会社「クァドバク」へのF1チームの売却計画をキャンセルし、前オーナーのペーター・ザウバー氏(66)に売却することになったと発表した。ロイター通信などが報じた。同チームは旧称の「ザウバー」で、来季の14番目のチームとしてF1参戦を目指すことになる。

 BMWは05年に、スイス・ヒンウィルにファクトリーを構えるザウバーを買収し、BMWのワークス・チーム「BMWザウバー」として06年からF1に本格参戦、中堅チームとして活躍した。しかし、まる4年間でわずか1勝(08年カナダGP、R・クビツァ)のみと期待を裏切り、自動車不況で本体のBMWも売り上げが伸び悩んだため、今季限りでF1撤退を決めた。9月にはクァドバクへのチーム売却計画を発表したものの交渉はまとまらず、前オーナーのザウバー氏が買い取ることで収まった。

 同氏は「このような解決に落ち着き、とても安心している」と表舞台にカムバックすることを喜ぶが、BMWという大企業の後ろ盾を失い、プライベーターとしての再出発は楽ではない。ザウバー氏は早速、現在の388人の従業員を250人に減らすリストラを提案している。

 今回の合意は来季のF1に参戦できることが契約の条件といわれる。ただし、トヨタが撤退したことで有望とみられていた来季の14番目のチームのいすも、既存チームからの賛成を得られておらず、前途は決して明るいとは言えない状況だ。