プロドライブが相手〜エンジン・サプライヤーで参画
週明けにも発表
アロンソが乗ってF1を盛り上げたルノーも店じまいか(AP)
アロンソが乗ってF1を盛り上げたルノーも店じまいか(AP)
 2010年の参戦が危ぶまれるルノーF1チームの近辺が騒がしくなってきた。英国のレース運営会社「プロドライブ」へのチーム売却を検討していると、3日配信のロイターを筆頭に欧州メディアが一斉に報じているのだ。ルノー本社の首脳陣が3日に話し合いを行い、来週にも役員会に諮るという報道もある。昨年のホンダに始まり、BMW、トヨタと続いた自動車メーカーのF1離れは、ついにルノーまで到達したのかもしれない。

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 C・ゴーンCEOが年内にはF1活動への決断を下すと明言していたルノーが、ついに英国・エンストンに本拠地を構えるF1チームの“身売り”を決断したようだ。フランスのスポーツ紙「レキップ」の記事が騒動の火付け役となり、英国オートスポーツ誌の電子版などが追っ掛け、ロイターも追随。撤退が既成事実となりそうな状況だ。

 撤退報道の端緒となったレキップ紙の記事は、アン・ジュンティーヌ記者が手掛けたもの。同記者の夫はルノーの開発部門に在籍しているだけに、信ぴょう性が高いという。エンストンのチーム施設などはプロドライブに売却し、ルノーはエンジン・サプライヤーとなって、その新チームとレッドブルに供給するというものだ。

 ロイターはプロドライブ社の広報を直撃。「ルノーに関するコメントは差し控える。ただし、我々はF1に参入したい意向を持ち続けているのは周知の通り。10年の新規参戦にもメルセデス・エンジンで申し込んだ。戦闘力のないエンジンには興味がない」というコメントを得たという。極めて玉虫色の“回答”ながら、完全な否定はしなかったようだ。オートスポーツ誌もプロドライブへの売却に関して3日にルノーの首脳陣が会合を開き、それを来週に行われる取締役会に諮ると伝えている。

 プロドライブはベネトン(ルノーの前身)の監督や、BARホンダの代表を務めたD・リチャーズ氏が率いるレース運営会社。世界ラリー選手権のスバル・チームの車両製作や運営も行っており、現在はフランス・ル・マン24時間を頂点にした耐久レースに「アストンマーチン」ブランドで参戦している。同ブランドはリチャーズ氏が代表を務める投資会社が所有しており、F1参入が決まった場合はその英国でもっとも伝統のあるスポーツカー・メーカーの名称を使用する可能性も高いという。

 ルノー内部ではすでにF1へのスタンスは決まっていることだろう。それが明らかになるのは週明けだが、エンジン供給は続けるもののチームを売却するというのが、既定路線のようだ。