ワークスからエンジン供給へ完全移行
「ロータス・ルノーGP」で参戦
発表されたロータス・ルノーGPのカラーリング。精かんなブラック基調だ(ルノーF1提供)
発表されたロータス・ルノーGPのカラーリング。精かんなブラック基調だ(ルノーF1提供)
 ルノーは8日、投資会社「ジェニイ・キャピタル」を通じ、F1チームの株式をグループ・ロータス有限会社に売却したと発表。ルノーはエンジンのサプライヤー(供給元)に徹し、来季は「ロータス・ルノーGP」の名でF1に参戦することになった。チームの筆頭株主となったロータスとルノーとのタイトル・スポンサー契約は、2017年末まで締結。両者のHP上では黒と金でコーティングされた来季マシンのカラーリングも公表された。

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 ルノーはこの日、保有するF1チームの全株式をグループ・ロータスに売却し、来季から後継チームの「ロータス・ルノーGP」を設立すると発表。02年にコンストラクターとしてF1復帰を果たしたルノーは、再びエンジン・サプライヤーに転身、F1での活動を縮小することになった。

 ルノーはトヨタとBMWが撤退を発表した昨年から、F1での活動縮小を検討。昨年12月には保有するF1チームの株式の大半をジェニイ・キャピタルに売却。今季もコンストラクターとして参戦していたが、実質的な経営権はすでに売り渡していた状況だった。

 来季からエンジン供給を含めた技術工学のパートナー役に徹するルノーのC・ゴーン会長兼CEOは「(ロータスとジェニイの)3社連合はチームに新しい活力をもたらすだろうし、F1で最高レベルの競争力を可能にするだろう」とコメント。対するロータス側もF1参戦により、ハイブリッドやKERS(運動エネルギー回生システム)、軽量化素材などF1で使われる最先端技術を市販車に転化できると、その意義をアピール。グループ・ロータスのD・バールCEOは「市販車のブランド・イメージを高めるのにF1活動以上のものはない」と述べ、94年以来の参戦復帰を喜んだ。

 一方でロータスの筆頭株主を務めるマレーシアの自動車メーカー「プロトン」はこの9月、命名権を買い取って今季からF1に参戦している「ロータス・レーシング」に対し、名称の使用差し止めを要求した。にもかかわらず「ロータス・レーシング」は来季、「チーム・ロータス」としてエントリー済み。このままなら「ロータス」を冠した2チームが同時に走行することになる。

 この現状に業を煮やしたグループ・ロータスのバールCEOは8日、「F1におけるわれわれのブランド使用をめぐり争いがあるが、今日ではっきりさせたい。われわれこそが真のロータスだ」と語り、断固たる措置を示唆。今後法廷闘争は避けられないとみられている。

       [2011年F1予想ラインアップ]
 ▽チーム(エンジン)          ドライバー
 ▽レッドブル・レーシング(ルノー) S・ベッテル◎ M・ウェーバー◎

 ▽ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス(メルセデス) J・バトン◎ L・ハミルトン◎

 ▽スクーデリア・フェラーリ・マールボロ(フェラーリ) F・アロンソ◎ F・マッサ◎

 ▽メルセデスGP・ペトロナス・F1チーム(メルセデス) M・シューマッハー◎ N・ロズベルグ◎

 ▽ロータス・ルノーGP※(ルノー) R・クビサ◎ V・ペトロフ△

 ▽AT&Tウィリアムズ(コスワース) R・バリチェロ◎ P・マルドナド◎

 ▽フォース・インディア・F1チーム(メルセデス) A・スーティル△ V・リウッツィ△ N・ヒュルケンベルグ△ N・ハイドフェルト△ P・ディレスタ△

 ▽ザウバーF1チーム(フェラーリ) 小林可夢偉◎ S・ペレス◎

 ▽スクーデリア・トロロッソ(フェラーリ) S・ブエミ● J・アルグエルスアリ●

 ▽チーム・ロータス(ルノー) J・トゥルーリ◎ H・コバライネン◎

 ▽HRT・F1チーム(コスワース) 未定 未定

 ▽ムルシア・ヴァージン・レーシング(コスワース)T・グロック● J・ダンブロジオ△
 (注)※=名称未承認。◎=発表済み、●=内定、△=候補