ロータスへチーム売却したルノー
「カミュが斬る」
 09年末、ジェラール・ロペス率いるジェニイ・キャピタルにチーム株式の大半を売却したルノーは今回の決定により、残る25%をロータス・グループに委譲した。これにより英国・エンストンのチームはルノーの手から離れ、ルノーのF1参戦形態は09年までのメーカー・ワークス・チームからエンジン・メーカーへと完全に移行することになる。

 しかし“リニューアル”された「ロータス・ルノーGP」という新しいチーム名称には、ロータスはタイトル・スポンサーの位置で、ルノーの名前が維持されている。その裏にはF1管理会社(FOM)の分配金への配慮がある。チーム名を変更すると新チームとみなされ、参戦年数や今季の成績から割り出される分配金の権利を喪失するからだ。

 カルロス・ゴーンCEOはブラジルGPで「何が起ころうとルノーがエンジン供給や車体技術を通してこのチームにかかわることに変わりはない。大事なのはルノーの名前を維持することだ」と語っている。ロータスはあくまでスポンサーであると、他チームを納得させ、その同意を得ることが重要なのだ。

 一方、今年までルノーF1チームのフランス側ベースとして活動してきたフランス・ヴィリシャチオンのエンジン部門は、以前の名称「ルノー・スポールF1」に戻る。この変更に関し、ヴィリシャチオンの上層部のひとりは「たとえば(エンジン供給している)レッドブルとベッテルのタイトル獲得を、ルノーのマーケティングに生かそうとすると矛盾が発生することに気づいたからだ」と説明する。

 コンストラクターとしてルノーF1チームの名を冠していた今季、エンジンを供給していてもレッドブルとはライバル関係だったため、レッドブルがタイトルを獲得しても、レッドブル/ルノーF1と掲げるのには無理があったからだという。(パトリック・カミュ=フランス・オートエブド誌記者、訳=今宮雅子・IRIS)