いがみ合った1年終え熱い抱擁
最終第19戦ブラジルGP決勝
母国ブラジルで伸び伸びレースを戦ったマッサ。ハミルトンとの仲違いも解消?(AP)
母国ブラジルで伸び伸びレースを戦ったマッサ。ハミルトンとの仲違いも解消?(AP)
 【インテルラゴス・サーキット(ブラジル)今宮純、L・バスコンセロス、S・ナシメント】今季6度の接触劇を起こすなど正真正銘の犬猿の仲だったL・ハミルトン(マクラーレン)とF・マッサ(フェラーリ)が、シーズンを締めくくる一戦(ブラジルGP=27日決勝)を終え、ついに和解した。レースはともに納得できる結果ではなかったが、戦いを終えた直後に抱き合い、さわやかな笑みを浮かべた。

 「長く厳しい1年が終わり、すべてのドライバーが楽しいオフを過ごしてほしいと願っている。レース後、フェリペ(マッサ)と仲直りできたのは良かった。僕は彼のことを尊敬しているし、また来年、戦いたいと思っている」

 まるでつき物が落ちたように穏やかな笑みを浮かべるハミルトンはそうさらり。ギア・ボックス・トラブルで46周リタイアに終わったが、公私ともに激動のシーズン・エンドを機に、マッサとのわだかまりを自ら解消した。

 上位チーム唯一の2ストップ作戦を行いながらも5位に終わり、一度も表彰台に上がることなくこの1年を終えたマッサだが、歩み寄ってきたハミルトンとハグをすると表情は一変。

 「ルイス(ハミルトン)が会いに来てくれたのはうれしかった。素晴らしい行動だったよ」としんみり。度重なる接触ですっかり感情的となり、全く口をきかなくなった友との和解は、屈辱的なシーズンの終わりに、唯一の日だまりのような瞬間となった。

 2人の確執は、今季F1の定番のようにもなった。双方の怒りのボルテージが沸点まで達したのはシンガポールGP。“被害者”が続いたマッサはレース直後にTVインタビュー中のハミルトンの肩を激しくつかみ、罵倒するシーンが世界に放映された。最終戦でも5番手走行のマッサをハミルトンが激しく追い上げるシーンがあり、関係者が肝を冷やす場面もあった。

 「今日も起きたからねぇ〜。あの2人はまるで磁石のように吸い寄せ合っている。ただし、ルイスはあの時点で7速ギアを失っていたから、フェリペに挑むのは大きな挑戦だっただろうし、結局壊れてしまった。でも、レース後2人がハグする姿を見て、ようやく確執は終わりを告げたと思った」と、胸をなで下ろすマクラーレンのM・ウィトマーシュ代表。

 ヤキモキしながら見守った2人のけんかに終止符が打たれたことが、この日一番の収穫となったようだ。