「引退後は旅行会社でも…」
東京モーターショーでトークショー
大の仲良し、川井ちゃん(右)と軽妙なトークバトルを演じた可夢偉。来季は50ポイント・ゲットを目標にすえた(カメラ=佐藤哲紀)
大の仲良し、川井ちゃん(右)と軽妙なトークバトルを演じた可夢偉。来季は50ポイント・ゲットを目標にすえた(カメラ=佐藤哲紀)
 F1フル参戦2年目のシーズンを終えた小林可夢偉(25)=ザウバー=が8日、東京モーターショーが行われている東京ビッグサイト(東京都江東区)でトークショーを開いた。旧知のモータースポーツ・ジャーナリス・川井一仁氏(50)との間で絶妙な掛け合いをする中、今季のベスト・レースとワースト・レースを発表。さらに来季に向けた決意表明も行い、今季を20ポイントも上回る50ポイント獲得をターゲットに掲げた。

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 F1中継の現地解説者として全戦に帯同する川井一仁氏とは旧知の間柄とあり、小林可夢偉のトークショーは開演と同時にヒートアップ。昨年の韓国GPで日本人メディアが帰国便のチケットを入手できずに困っていると、可夢偉がテキパキと手配を進め、助けてくれたというエピソードを川井氏が紹介すると、「そうなんです。レース辞めたら旅行会社をやろうかっていうぐらい、そういうの僕好きなんです」と返し、500人を超えるファンを沸かせた。

 もちろん話題は本業のレースにも及び、今季ベストとワーストのレースをそれぞれ発表。まずはベスト・レースとして雨の中、表彰台圏内の2番手を快走したカナダGPをピックアップした。

 「あのまま雨が降り続いて、赤旗が出れば2位…なんて簡単にいかないとは思いましたが、非常に印象深いレースです。まさか雨が降るあんな状況の中、トップ・チームと変わらぬいいペースで走れるなんて考えてもいませんでしたから。チャンスさえあればあのレベルでも戦えると気が付き、自信にもつながった。そういった意味で価値あるレースでした」と、その意義を再びかみしめた。

 そしてワースト・レースは予選14番手、レースも見せ場なく15位に沈んだ韓国GP。「とりあえず遅かった。何をしても遅かった。あのころは方向性を一番見失っていた時期で、何をしたらいいのか分からず、とにかく予選を速く走ろうとしてレースが全然ダメでした」と苦虫をかみつぶしたような顔で振り返った。

 その経験を踏まえ、シーズン最後の2戦はクルマのセッティングをレース重視にスイッチ。その結果として2戦連続入賞でシーズンを締めくくることができ、コンストラクターズ7位のポジション防衛にも成功した。

 トークショーの内容でも分かる通り、チームのエースとして迎えた初年度は山あり谷ありのシーズンだったが、「この苦しい経験は来年絶対に生きてくる」と可夢偉はきっぱり。最後に川井氏から「来年は50ポイント獲得いこうよ」と振られると「そうですね、取りましょう50ポイント!」と宣言。今季を上回るパフォーマンスを誓った。(千葉亨)