敗因を徹底的に分析しろ〜戦闘力の差歴然
マシン開発部門の大幅刷新も
アロンソの健闘をたたえつつも、レッドブルに負けて雷を落とした? モンテゼモロ社長(右)(AP)
アロンソの健闘をたたえつつも、レッドブルに負けて雷を落とした? モンテゼモロ社長(右)(AP)
 フェラーリのルカ・ディ・モンテゼモロ社長(65)は26日、フェルナンド・アロンソ(31)が6年ぶりのドライバーズタイトル獲得に失敗した敗因の徹底分析をチーム首脳に厳命した。今季はアロンソ個人の技量により、タイトル3連覇を史上最年少で達成したセバスチャン・ベッテル(25)=レッドブル=と3ポイント差の大接戦を演じたものの、クルマ自体の戦闘力の差は歴然。敗因の分析結果次第では、マシン開発部門の大幅な刷新もいとわない方針だ。

     ◇     ◇     ◇

 アロンソのタイトル奪回失敗から一夜明けた26日、フェラーリは公式サイトにモンテゼモロ社長の声明文をアップ。その中で同社長は「最後の瞬間まで戦略面やピット作業でミスを犯さず、タイトルを争ったこと自体は誇りに思っている」としつつ、ライバルのレッドブルに歯が立たなかった今季のマシン「F2012」の戦闘力に苦言を呈した。

 「われわれはチームとして終盤5戦で最も得点を稼いだが、クルマにはグリッドの先頭を獲得できるスピードが明らかになかった。この点は1年間ずっと解決できない問題だった」とマシン開発部門の仕事を一刀両断。開幕からレッドブルやマクラーレンに1周1秒以上も遅れ、苦戦を強いられた体たらくを嘆いた。
タイトル獲得はならなかったアロンソの走り(AP)
タイトル獲得はならなかったアロンソの走り(AP)
 実際にアロンソもブラジルGPでタイトルを逃した直後、報道陣に対して遅すぎるクルマへの不満をぶちまけている。「開幕当初からわれわれのクルマはレッドブル、マクラーレンに速さで負けていたが、シーズン終盤にはウィリアムズやフォース・インディアよりも遅れる場面があった。純粋なクルマのペースで言えば、明らかにライバルに負けている。来年もここまで遅かったらチャンピオンシップは戦えない。この点で改善の余地が大いにある」

 なかなか言うことを聞かないフェラーリのマシンにむち打ち、その能力を最大限引き出してタイトル争いに生き残ったアロンソだけに、その言葉には説得力がある。今年はドライバー個人の技量や幸運で何とかやりくりしてきたが、マシンのパフォーマンスの向上もなく、来年も同じやり方で通用するわけがないと警鐘を鳴らしている。

 これにはモンテゼモロ社長も全面的に賛成で、ファンに対して「今年起こった(スピードの面で劣る)現象は全て昨年から引きずっている問題。これを解決するには敗因の徹底的な分析が必要。来年は開幕から速いクルマを絶対に用意するとの決意の下に、開発手法の見直しはもちろん、チームの組織改革にも乗り出したい」と約束。開発スタッフはマシンをテストする風洞施設に難があると訴えているが、その問題に限らず、開発部門全体に監視の目を光らせ、大なたを振るう覚悟を示した。